前略ショーケン様
俺は今、書きながら泣いています。
若い人たちはショーケンの青春の日を
よくは知りません。
ショーケンに若くて可愛いく恋をした…
そうした時代を知りません。
かんがえようともしないです。
でもショーケンや俺たちにも
そんな時代があったはずで…
ショーケン、今俺は佐世保であなたのことを思い
一人涙をながしています。
俺たちは歳を取り、ショーケンが先に死んで
俺たちが残る。
俺たちがショーケンの事を熱く語っても
若い人たちには、ショーケンのことを
唯の皺だらけのじじいとしかみない。
昔、七曲所や綾部探偵事務所や
分田上で働いていたこと、
二十歳すぎたばかりのショーケンを知らない。
そんなショーケンを知ろうともしない。
昔、ショーケンや俺たちが若かったこと、
ショーケンや俺たちにも青春があったということ……。
そして思う。
てめえら、ふざけんな！
俺達にだって、ショーケンと一緒に
こういうキラキラした若い日があったんだ。
毎日が憂鬱で、それでいて張りがあり、
それらの細々した
小さな事件をショーケンと一緒に
送った日々があった事を……。
くるくるくるりが見たいな
新宿さすらい節も…