「そんな、これは……」
森の中から現れた魔女秋乃は、自分の家があったはずの場所を見て愕然としていました。
それもそのはず、本来家があるべき場所には現在何もなく、円花がお菓子の最後の一かけらを飲み込んだところだったのです。
「私の……おうちが……」
魔女秋乃は、がっくりとその場に膝を突きうなだれました。
予想外のリアクションに、彗と円花も反応に困ります。
「あ、えっと……すみません、まさかそんなにショックを受けるとは思わなかったもので……」
「いえ、所詮これが私の役回りですから……」
申し訳なさそうに頭を下げる円花に、魔女秋乃は悲しげな笑みを返します。
「はぁ……やっぱり悪いことしてきた報いなのかな……」
魔女秋乃はうなだれたまま、小さくそんなことを呟いたりしています。
すっかり”悪い魔女”を退治する気をなくしたどころかかなり気の毒になってきた彗は、魔女秋乃の傍で片膝をつきました。
「なぁ……君は、本当に悪い魔女なのか?」
「えぇ、それはもう悪いことをしてきました」
今はそのことを反省するように、魔女秋乃は紡ぎます。
「大体この家からして公有地に許可なく建ててますし、税金だって半分以上ごまかしてます。12月には塩漬け株を売却してトータル売却益減らしますし」
「そういう悪さ!? ていうか最後のは普通の税金対策だし!」
「はぁ……」
再度魔女秋乃はため息を吐きます。
どうやら家が無くなったダメージは思った以上に深いもののようでした。
魔女なのだから魔法でちょちょいと建てられそうなものですが、どうやらそれは出来ないようです。
今のところ、最早魔女ですらもなくただ単に国にケンカを売っているだけの人です。
「あー、と……」
彗は魔女秋乃に申し訳なく思いました。
そもそも、魔女を退治にしに行けとけしかけたのも実際にお菓子の家を食べたのも身内の犯行です。
「んじゃ、、ウチに来ないか?」
「え……?]
だから彗は、そんな提案をしました。
「お菓子の家とはいかんけど、まぁ一応雨風くらいは防げるし」
「いいんですか……?」
「……つーか、まぁ完全にこっちの責任だし」
「でも……」
魔女秋乃は、再び悲しげに笑います。
「私は、悪い魔女ですから」
「改心したってことにしとけばいいだろ。家はもうなくなったから申請の必要もなくなったし、税金はこれから払っていけばいいさ。株では今までどおり節税していけばいい」
彗は魔女秋乃に手を差し伸べます。
「あ……」
半ば呆然とした様子で、しかし魔女秋乃は彗の手を取りました。
こうして、魔女秋乃は彗たちの家族の一員となったのです。
魔女秋乃を連れ帰った彗と円花を、朱麗はあっさりと受け入れました。
最初から魔女など比較的どうでもよかったようです。
それに、元々食い扶持を減らすために子供を捨てるどころか装備を整えるために100ゴールドを渡せるほどの余裕があった家庭です。
一人くらい家族が増えたところで特に問題はありませんでした。
むしろ、すっかり心を入れ替え正しく税金を払い始めた秋乃の持ち前の財テクによりさらに裕福な暮らしをできることとなったのです。
こうして、四人は末永く仲良く暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
お わ り
森の中から現れた魔女秋乃は、自分の家があったはずの場所を見て愕然としていました。
それもそのはず、本来家があるべき場所には現在何もなく、円花がお菓子の最後の一かけらを飲み込んだところだったのです。
「私の……おうちが……」
魔女秋乃は、がっくりとその場に膝を突きうなだれました。
予想外のリアクションに、彗と円花も反応に困ります。
「あ、えっと……すみません、まさかそんなにショックを受けるとは思わなかったもので……」
「いえ、所詮これが私の役回りですから……」
申し訳なさそうに頭を下げる円花に、魔女秋乃は悲しげな笑みを返します。
「はぁ……やっぱり悪いことしてきた報いなのかな……」
魔女秋乃はうなだれたまま、小さくそんなことを呟いたりしています。
すっかり”悪い魔女”を退治する気をなくしたどころかかなり気の毒になってきた彗は、魔女秋乃の傍で片膝をつきました。
「なぁ……君は、本当に悪い魔女なのか?」
「えぇ、それはもう悪いことをしてきました」
今はそのことを反省するように、魔女秋乃は紡ぎます。
「大体この家からして公有地に許可なく建ててますし、税金だって半分以上ごまかしてます。12月には塩漬け株を売却してトータル売却益減らしますし」
「そういう悪さ!? ていうか最後のは普通の税金対策だし!」
「はぁ……」
再度魔女秋乃はため息を吐きます。
どうやら家が無くなったダメージは思った以上に深いもののようでした。
魔女なのだから魔法でちょちょいと建てられそうなものですが、どうやらそれは出来ないようです。
今のところ、最早魔女ですらもなくただ単に国にケンカを売っているだけの人です。
「あー、と……」
彗は魔女秋乃に申し訳なく思いました。
そもそも、魔女を退治にしに行けとけしかけたのも実際にお菓子の家を食べたのも身内の犯行です。
「んじゃ、、ウチに来ないか?」
「え……?]
だから彗は、そんな提案をしました。
「お菓子の家とはいかんけど、まぁ一応雨風くらいは防げるし」
「いいんですか……?」
「……つーか、まぁ完全にこっちの責任だし」
「でも……」
魔女秋乃は、再び悲しげに笑います。
「私は、悪い魔女ですから」
「改心したってことにしとけばいいだろ。家はもうなくなったから申請の必要もなくなったし、税金はこれから払っていけばいいさ。株では今までどおり節税していけばいい」
彗は魔女秋乃に手を差し伸べます。
「あ……」
半ば呆然とした様子で、しかし魔女秋乃は彗の手を取りました。
こうして、魔女秋乃は彗たちの家族の一員となったのです。
魔女秋乃を連れ帰った彗と円花を、朱麗はあっさりと受け入れました。
最初から魔女など比較的どうでもよかったようです。
それに、元々食い扶持を減らすために子供を捨てるどころか装備を整えるために100ゴールドを渡せるほどの余裕があった家庭です。
一人くらい家族が増えたところで特に問題はありませんでした。
むしろ、すっかり心を入れ替え正しく税金を払い始めた秋乃の持ち前の財テクによりさらに裕福な暮らしをできることとなったのです。
こうして、四人は末永く仲良く暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
お わ り