「さて時に昇神君。リスク管理が大事だということは、わかっているよね」
「はぁ、まぁ」
河合教諭を前に、彗は生返事を返す。
「世の中にはリスクが溢れている」
「えぇ、まぁ」
「いつ何時いかなる時に何が起こっても対処できる、それが忍というものだろう?」
「はぁ、そうですか」
彗の目は、どこか遠くを見つめているようだった。
「というわけで私は、外出する時は基本的にこのスーツを着ているんだね! これなら水中でも活動可能、耐
火装備もあるし、装備も充実! 自分だけでなく、例えば溺れる子供や火災現場に取り残されたネコ、暴漢
に襲われた女性なんかを助けることも可能なのさ!」
ちなみにここで言うスーツとは、もちろん金魚の姿をしているアレのことである。
「というわけで昇神君、私がこの格好で外を歩いている理由に納得してくれたかな?」
「いえ、あんまり」
「Why?」
「どう考えても、通報されるリスクが大きいです」