エディ:『僕はマディのように風邪なんか引かないよ。何たって僕は魔法のドリンクを毎日飲んでいるからね』
珍しくこの一年以上 風邪を引いていないエディ。
そんなエディが魔法のドリンクと呼ぶ飲み物。
それは安物の栄養ドリンク。
そんなただの安っすい栄養ドリンクを自分の小遣いで買って来ては
エディ:『It’s magical You should drink』
(これはスゴい飲み物だから、マディも飲むべきだよ)
前回エディが風邪を引いてしんどそうだった時、ごく稀に自分が飲んでた栄養ドリンクを、気休めにエディに飲ませたのがきっかけだった。
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仕事の一環で任された看護研究。
11月中旬の学会発表を控え、追い込みがかかる。
新たな取組みを定着させるためには、それを実証して多くの人に認めさせなければならず、結果を残すために、妥協したくない私はチームメンバーを巻き込み、全力で研究の纏めに時間を費やす日々。
こんなに脳みそ使ってるの久々じゃないかと思うほど、寝ても起きても毎日毎日看護研究の事ばかり考えている。
……と、疲労困憊の状況でも睡眠時間を削って取り組んでいたら、案の定 風邪を引いた。
しかも生活リズムも崩れているせいか、今回の風邪はダラダラ治りもせず、体調の優れぬ毎日が続く。
そんな私を見ながらエディが言うセリフが冒頭の言葉。
僕は魔法のドリンクのお陰でマディのように風邪なんか引かない
エディ:『マディ具合悪そうだね、大丈夫 無理しちゃ駄目だよ。しんどかったら仕事休みなよー。』
……心配してくれつつも、二言目には必ずと言っていいほど
エディ:『でもさー、僕スゴくない マディがこんな状況なのに、もぅ一年以上風邪引いてないんだよ 新記録更新中だよ』
心配を装いつつも、何となく風邪引きの私と生活を共にして、どれだけ風邪を引かないでいるかを試しているかのようにもとれる……。
そして先週金曜日の夜。
エディ:『もぅクリスマスのデコレーションが待ちきれないね ハロウィンも終わって無いけど、明日は僕休みだから、マディが仕事行ってる内に家中クリスマスデコレーションに模様替えしておくよ 仕事終わって家に帰って来るの楽しみにしといて』
そうだ、もぅそんなシーズンだ……。
迎えた土曜日。
クリスマスシーズンのデコレーションが大好きな私も少しワクワクしながら仕事を終えて帰宅した。
私:『ただいまー。』
ワクワクの手で玄関を開いた瞬間、聞こえてきたのは
グォホ、グォホッ、グォホッッ
ハロウィンデコレーションのままの自宅。
エディ:『You made me sick 』
(マディに風邪うつされたー)
リビングのソファに、ハロウィンデコレーションの一部と化した、顔色の悪いエディが横たわっていた。
私:『魔法のドリンクの効果はどうしたんやろうね』←そこ?
エディ:『マディが僕の方向いて咳ばかりするからだよ 喉痛い…。』
確かに、わざとではないがすまぬ事をした…
私:『ごめん、ごめん。ほな寝る前に喉の痛みが楽になるようにホットハニーレモンを作ってあげるね。』
就寝前。
初めてのホットハニーレモン作り。
作った事は無かったが、ハチミツとポッカレモンで出来るに違いないと、マグカップにポッカレモン10ml(くらい)+ハチミツ大さじ2杯(くらい)を入れてお湯を注いだ。
私:『はい。私特製の愛情入り魔法のハニーレモン。これ飲んだら喉も楽になるで』
エディ:『Oh, thank you』
マディ特製の愛情入りホットハニーレモンを口に含んだエディの反応は…
エディ:『What is this』
(何これ!?)
私:『何これって、んなもん ハニーレモンに決まってるやんか』
そして、私もひとくちゴクリ…。
まっず……!!!
何じゃこりゃ…
こんなマズイはちみつレモンなんか飲んだことない。
衝撃的なマズさだった…。
しかし、作って出した以上は意地があった。
私:『最初はマズイと思うと思うけど、栄養ドリンクやって同じやん。薬やと思って全部飲んで。』
エディ:『Are you serious』
(本気で言ってるの?)
私:『本気、本気。』
もはや罰ゲームの如く、ひとくち毎に震えあがりながら半泣きで、ホットハニーレモンを飲み干していたエディ。
私も意地で我慢して飲み干した。
その後…
オ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛
と、エディが何度もえずいていたのは言うまでもない。
【結論】
風邪にはマディお手製のハニーレモンより、栄養ドリンクの方がまだ効果があるといえる。むしろ、お手製のハニーレモンは病状を悪化させる可能性がある。
なんの研究やねん。
チ───(´-ω-`)───ン