霧が覆ったこの景色もさることながら、やはり無霧の状態も見てみたい…
ほとんどの客が30分ぐらいで切り上げる中、ボクはそこに居座り続けた。
その間のマセソン湖は実に色々な表情を見せてくれた。
霧は幾度にも渡って水面を行き来して、その度に違う表情を見せてくれた。
ゆっくりと薄紫の空が青みを増し、やがてスポットライトを浴びたように、Mt.クックの山頂はその存在感をあらわにしていく。
「次期、朝日のあたる湖が見られる」
わくわくしながら、その時を待っていた。
朝日がようやく、東の空から顔を覗かせ始めた。
湖畔の木々の緑がゆっくりと鮮やかさを増し、目覚めていく。
そして…


