「変態王子と笑わない猫。6」感想 | self-complacency

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ライトノベルの感想を書いてました。

変態王子と笑わない猫。6
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年末恒例、ちょっと変わった修学旅行の季節がやってきた。果たして誰の意思なのか、ぼくと一緒の班になったのは、小豆梓と天敵・副部長!? 「最後の旅行なのに――ずるい。です」……一方、学年の違う月子はのけ者扱いに拗ねまくり、暗黒魔王ポイントをもりもり貯めていく。魔王×猫像×天敵ときたら、何も起きないはずがなく――「げへげへ。女の子のパンツ食べたい」「ぎゃー! なに言っちゃってんの!?」……この冬、彼と彼女の関係に重大な異変が? 爽やか系変態ラブコメ、待望の第6弾! 優しいコミュニケーションの物語は、新たなる青春のステージへ――。

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高校生活における最後の大イベント、二年の修学旅行。その時期が近づいてゆくのを感じ、誰もが沸き立ち胸踊らせる。それに対して、横寺だけは複雑な感情を抱いていた。修学旅行の班決めの時間。変態王子の呼び名で知れ渡っている横寺陽人と好んで積極的に同じ班を組もうとする人間などいない。小豆梓くらいしか。余り物になりそうだった二人は、ポン太と副部長の気遣いでなんとか無事に班に組み込まれる。
誰の気持ちと向き合うでもなく、判断を保留にして先送りしてきた。そんな自分が小豆梓のためを思って、この修学旅行を楽しい思い出にしてあげたい、なんて言う資格はないのかもしれないけれど。それでも、周りの友人たちを悲しませる結果にだけはならないようにしよう。そう彼は決意を固め、修学旅行に臨むのだった。

流れるように変態な妄想(発言)をする爽やか王子こと横寺くんを見ていて、そうそう変猫はこうだったなと思い出したり。……ぶっちゃけ言うと、前巻から時間空きすぎて今までの内容ほとんど覚えてないですごめんなさい(反省)

お互いが相手の立場を羨ましいと思う二人がいる状況。鋼鉄さんに貰った猫の駒が二人の願いを汲み取り、横寺と副部長の中身を入れ替えてしまう。
副部長の名前が判明。その名も舞牧麻衣。韻を踏んでるところがいかにも俺ガイルのキャラっぽい。
入れ替わって横寺になった副部長、ここぞとばかりにゲスい変態発言ばかりをして周りの人達を引かせる。やめて!横寺くんのライフはもう0よ!
変猫と俺ガイル、同じ修学旅行ネタで被ってたなあ。作中に渡航とか書いちゃう辺り、さがらさんわたりん好きすぎだろ(笑)

学年の違う月子はどうやっても修学旅行に参加出来ない、はずだったのに。まさか修学旅行にまでついてくるとは……月子ちゃんの執念やばすぎる。周りの人達は勿論、横寺と副部長の中身が入れ替わったと知らない。お化け屋敷で副部長が体験したことを思うと震えてきますね。
副部長(中身:横寺)は月子、小豆梓と共に温泉で入浴することに。騎士道精神?ポリシー?そんなの知ったこっちゃねぇ!裸見放題とか羨ましいに決まってる……!
いや、それよりも自分が副部長の身体になってるんだからそれはつまり(ry と誰もが考えたであろうが、横寺 in 副部長はそれを上回る変態趣味でした…(苦笑) パンツ収集とかリアルに引いちゃうレベル。

漫画の話だと信じ込んで恋愛論を展開する小豆梓。A子は自分の気持ちを強要しているだけ。どこまでも正論なその意見にぐうの音も出ない。それどころか月子はノックダウンしてしまう。「恋愛のスタート地点にすら立てていない」この言葉は月子ちゃんには余りにも重い。恋愛のつもりだったのは自分だけだったのか、とショックを受ける。小豆梓に先を行かれていることほど辛いことはないもんね……実際はまだどちらが優勢かは分からないんだけども。

お互いがお互いの立場を羨む気持ちは、入れ替わりを経験しても変わらなかった。けれど、入れ替わってみて始めて見えた景色も、初めてわかったこともあった。副部長は他人に心を開いて仲良く出来るように、そして横寺は自分の気持ちと向き合えるようになるといいな、と思います。横寺くんが最後に選ぶのは誰なのか、気になる。
あれ、なんかもうすぐ完結っぽい流れになっちゃった感が。もうちょっと続くって言ってた……よね?
これ書いてる今はアニメも放送開始直前なので、すごい楽しみです。