「ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……?」感想 | self-complacency

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ライトノベルの感想を書いてました。

ノーゲーム・ノーライフ3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)/メディアファクトリー
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「なぁ、最後にゲームを楽しいって思ったの、いつだ?」
ゲームで全てが決まる世界【ディスボード】――人類種の王となった異世界出身の天才ゲーマー兄妹・空と白は、世界第三位の大国『東部連合』に、その大陸全領土と"人類種の全権利"を賭けて行う起死回生のゲームを仕掛けたが、直後。謎の言葉を残して空は消えてしまった――……引き離された二人で一人のゲーマー『  (くうはく)』消えた空の意図、残された白、人類種の運命は! そして獣耳王国(パラダイス)の行方は――!? 「言ったろ"チェックメイト"って。あんたらは……とっくに詰んでたのさ」対獣人種戦決着へ――薄氷を踏む謀略が収束する、大人気異世界ファンタジー第三弾!
 
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獣人種の国、東部連合に対して、人類種の権利全てを賭けてゲームを挑む空。しかし、空は謎の言葉を残して姿を消してしまう。
目覚めると――兄はどこにもいなかった。他の人の記憶からも空という存在がすっぽり消えている。白はその事実を受け止めきれず、哀しみに打ちひしがれただただ泣き喚くばかり。ジブリールは、主である白の身がこのままでは保たないと判断し、白に“空”に関する記憶の封印を提案する。
情報が少なすぎるため、どうすれば良いのか思いつかないジブリール。白の言葉を聞く限り、空なる人物には何か意図があるはずなのだが…… お手上げかと思われたそんな矢先。ステフが何気なく放った一言により、白は光明を見出すこととなる。
 
空にとって何より一番大切なのは白。それは彼を見ていればよくわかる。
クラミーと行った『自分を構成する概念』を奪い合うオセロにて。自分が消えたとしても妹がなんとかしてくれる、その絶対の信頼に固い絆を見た。これこそ空白の強さを象徴するものではないだろうか。実際に白は空の考えに辿り着くことが出来たわけだし。やはり空白は二人で一人…!
 
獣人種 VS 人類種。初瀬いづな一人に対して戦うのは空、白、ステフ、ジブリールの四人。
選ばれたゲーム内容は迫り来る女の子達(NPC)を銃で倒し、最終的にいづなを撃つことができれば勝ち、というもの。空達がめろめろガンで撃たれるといづなの味方になってしまう、ここが重要ポイントですかね。
FPSっていうゲームジャンル、それからメインで重要になっている数学的要素にもいまいちピンと来なかった。……ぼくにはむずかしいことは理解出来ません(白目)
魔法が使えないゲーム内でも発動出来る獣人種の「血壊」。己の身体能力を限界以上に引き出すその技に、空達は追い詰められられたように見えたが……?
 
圧倒的な身体能力差に苦戦しつつも、裏の裏の裏の裏まで読んで。空が、そして白がいづなと渡り合う展開はさすがの一言。狙撃の正確さもそうだけど、白は天才とかいうレベルを遥かに超越していて、もはや化物レベル。弾の軌道を計算し読み合う、白熱した撃ち合いは読んでいて本当にワクワクする。
それにしても、まさかステフが活躍するとは思わなかったなあ…(笑)
 
空はどこまでも先を読めているんだ…!ともはや恐怖すら感じる。この男なら創造主・テトを破るのでは?と思わせるだけの才気が彼にはあると思う。だからクラミーや巫女さんがそう思うのも頷ける。
 
対獣人種戦を観戦し終えた後。森精種コンビのクラミーとフィーは、空の計画した神を打ち破る戦いに乗ることを決める。果たしてたった二人でエルヴン・ガルドを崩すことが出来るのか? わたし、気になります!