$はもの備忘録-大統領の料理人大統領の料理人
Haute Cuisine

2012年フランス
監督 : クリスチャン・ヴァンサン
脚本 : クリスチャン・ヴァンサン / エチエンヌ・コマール


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鑑賞前は、初めて大統領官邸の料理人に抜擢された女性のサクセスストーリーかと思ってたのですが、いやいや挫折の物語でした。

でもあえて、自分の道を貫いて成功している女性の、挫折の時期を描いているという点が、新鮮で潔さも感じられて、フェミニズム映画として共感を感じました。

私には、この女性は、全力を尽くしてやれるだけやって、乾いたぞうきんのようになって仕事を辞めたというより、努力が足りず、我慢が足りず、我を通して辞めたように見えました。

むしろ、あえてそう描いているようで。

でもその失敗を糧にして、次のステップに踏み出す原動力にしている姿も描かれています。

この方にとって、後々のキャリアや人生で、この時期が大きなターニングポイントになったはずで、この挫折が重要な意味を持つことになったはず。

実際に次のキャリアで成功をしていく姿は描かれていないけど、描かれていない分なおさら、自分の姿と重ね合わせてしまったわ。

人物像やキャリアの内容が限定されないから。

私とはレベルが全然違いますが★

きっと多くの、挫折を経験したことがある働く人々の共感を呼ぶんじゃないかしら。


(シネスイッチ銀座)