このブログにも数回書いた事だけど、基本的に何時でも僕は右半身が重い。
おそらく死ぬ時は右側から死んでゆくのだろう、と、ネガティブな事をほざいた事もあるけれど、実際に僕の右半身は生まれ出た時の純粋な僕の身体ではなく、後になってから造られたものである。
右目、右肩より先、右膝より先は完全に交換されたパーツであり、使っていても説明のし辛い違和感が残る。
それは痛みでもなく、重さでもなく、引きつった様な、兎に角、自分自身の身体ではないな、と言う感覚を感じながら生活を続けているのである。
ところが厄介な事に自分自身の身体としての機能は確りと働いており、熱いものを触れば火傷をするし、箪笥の角に足の小指をぶつければ、やり場の無い怒りを空間にぶつけてしまうのである。
さて、僕がこの右半身を得るに至ったのは全くの偶然、事故にあったからだろう。
曖昧にしているのは、何もバイオニックジェミーや本郷猛の様に秘密組織に改造されたからではなく、僕自身の記憶が曖昧だからだ。
だからこの後の話は僕の推測が含まれており、その推測と現実との差異がどれくらいあるかは保障できない。
僕自身の記憶さえも、この右半身同様に造られたものである可能性も否定できないのだ。
さて、事故といっても具体的な事故の内容は僕も知らない。
あれはまだ大学を卒業したばかりでフリーターをやっていた頃だ。
居酒屋のバイトを朝五時に終わらせた僕は半分寝惚けたまま徒歩で家路についていた。
寝惚けながら歩くと、誠に恥ずかしい事ながら、マンガの登場人物の様に電信柱にぶつかって目を覚ますといった事を経験する。
危険な事ではあるが、移動しながら寝ると言うのは子供の頃からの癖であり、どうやってここまで辿り着いたのか分からない、と言うことはよくあることなのだ。
実際、配達の仕事をしていた頃は厚別から石狩新港までの記憶が無いと言った事があった。
その仕事は居眠り運転で事故を起こしてから生命の危険を感じてすぐに辞めたけれども。
話がズレてしまった。
徒歩でバイト先から帰っていた僕は、やはりほぼ寝ていたのだけども物理的な衝撃を感じて目を覚ました。
まぁ、毎度の事だから目の前に電信柱があるのだろうと思ったのだけれども、目を開けたその前には歩道の前の空間があるだけだった。
あれー、おかしいなー、おかしいなー、おかしいなー…と、その頃はBBゴローなんて知らないから稲川淳二のモノマネはしなかった。
その時は眠いからそのまま帰って寝てしまった。
目が覚めて、あぁ今日もぶつかったな、どうやって帰ってきたんだろうと思い起こした。
普段なら途中途中が思い出せない。
だけど、その時は奇妙な記憶が浮かんだ。
寝惚けながら歩いていた僕は何か巨大な金属の塊に衝突したのだ。
巨大なと表現したのは語弊があるかもしれない。
なにか存在感のある物体にぶつかったのだ。
次の記憶は何かスライムの様なドロドロとした緑色の半透明の液体の中だった。
何故かJames BrownのGet up Offa That Thingが頭の中で流れていた。
どうやら筒状の透明なカプセルの中に僕は入れられている様で、目を開けると外の様子もおぼろげながら見る事が出来た。
少し暗く、天井の低い部屋の中の様で、壁には機械が埋め込まれているかの様に光を放つ部分が沢山あった。
部屋には二つの存在が居た。
一つは2m程の人影であったが、頭の形状はどう見ても鯖だった。
もう一つは固そうな素材の60cm程の三角柱を横に倒し、四対の昆虫の様な脚と四対の工具のような腕を持つモノだった。
わけの分からない存在だったが、居たと表現したのは彼等(彼女等?)が会話をしていたからだった。
鯖人間の方はゴボゴボと排水溝の様な音を、三角柱はノコギリで木を切る様な音をたてているだけなのだが、なぜだか会話の内容は僕にも理解する事ができた。
「ゴボゴボゴボ…(ほっといたら怒られるって。黙って治しておこうぜ)」
「ギコギコギコ…(それこそ見つかったらヤバくねぇか?)」
どうやら彼らの乗り物(宇宙船?)にぶつかって壊してしまった僕をどうしようか、と言う事らしい。
会話を聞いていると鯖人間に比べ三角柱の方が理知的であったのだが、とりあえず死にたくないので僕は鯖人間が三角柱を論破する事を祈った。
結局、僕は治される事になったのだが、困った事に僕のパーツは売ってないとの事、代用人を用いる事になった。
カプセルの中の僕を鯖人間と三角柱は覗きながら(三角柱に目があるとは思えなかったけれど。)あーした方が、こーした方がと言われながら、僕の失われた部分は造り直されていったのだ。
と言う事で、僕の右半身は見た目は普通のニンゲンの身体なのだけども、彼等が「こーした方がカッコイイって」と言いながら付けた機能が備わっているのだ。
たとえば僕の右目はその物体が火星山羊の目ヤニなのか違うのか瞬時に見分ける事ができるし、僕の右手は中指と薬指の角度を冥王星の衛星カロンで絶対的な信仰を持つ宗教の御神体を表す事が出来るのだ。
他にも僕の右半身には数々の秘密があるのだけれども、今のところ地球上でこれらの能力を活かす機会を僕は見つけられないでいる。
イエイ。
おそらく死ぬ時は右側から死んでゆくのだろう、と、ネガティブな事をほざいた事もあるけれど、実際に僕の右半身は生まれ出た時の純粋な僕の身体ではなく、後になってから造られたものである。
右目、右肩より先、右膝より先は完全に交換されたパーツであり、使っていても説明のし辛い違和感が残る。
それは痛みでもなく、重さでもなく、引きつった様な、兎に角、自分自身の身体ではないな、と言う感覚を感じながら生活を続けているのである。
ところが厄介な事に自分自身の身体としての機能は確りと働いており、熱いものを触れば火傷をするし、箪笥の角に足の小指をぶつければ、やり場の無い怒りを空間にぶつけてしまうのである。
さて、僕がこの右半身を得るに至ったのは全くの偶然、事故にあったからだろう。
曖昧にしているのは、何もバイオニックジェミーや本郷猛の様に秘密組織に改造されたからではなく、僕自身の記憶が曖昧だからだ。
だからこの後の話は僕の推測が含まれており、その推測と現実との差異がどれくらいあるかは保障できない。
僕自身の記憶さえも、この右半身同様に造られたものである可能性も否定できないのだ。
さて、事故といっても具体的な事故の内容は僕も知らない。
あれはまだ大学を卒業したばかりでフリーターをやっていた頃だ。
居酒屋のバイトを朝五時に終わらせた僕は半分寝惚けたまま徒歩で家路についていた。
寝惚けながら歩くと、誠に恥ずかしい事ながら、マンガの登場人物の様に電信柱にぶつかって目を覚ますといった事を経験する。
危険な事ではあるが、移動しながら寝ると言うのは子供の頃からの癖であり、どうやってここまで辿り着いたのか分からない、と言うことはよくあることなのだ。
実際、配達の仕事をしていた頃は厚別から石狩新港までの記憶が無いと言った事があった。
その仕事は居眠り運転で事故を起こしてから生命の危険を感じてすぐに辞めたけれども。
話がズレてしまった。
徒歩でバイト先から帰っていた僕は、やはりほぼ寝ていたのだけども物理的な衝撃を感じて目を覚ました。
まぁ、毎度の事だから目の前に電信柱があるのだろうと思ったのだけれども、目を開けたその前には歩道の前の空間があるだけだった。
あれー、おかしいなー、おかしいなー、おかしいなー…と、その頃はBBゴローなんて知らないから稲川淳二のモノマネはしなかった。
その時は眠いからそのまま帰って寝てしまった。
目が覚めて、あぁ今日もぶつかったな、どうやって帰ってきたんだろうと思い起こした。
普段なら途中途中が思い出せない。
だけど、その時は奇妙な記憶が浮かんだ。
寝惚けながら歩いていた僕は何か巨大な金属の塊に衝突したのだ。
巨大なと表現したのは語弊があるかもしれない。
なにか存在感のある物体にぶつかったのだ。
次の記憶は何かスライムの様なドロドロとした緑色の半透明の液体の中だった。
何故かJames BrownのGet up Offa That Thingが頭の中で流れていた。
どうやら筒状の透明なカプセルの中に僕は入れられている様で、目を開けると外の様子もおぼろげながら見る事が出来た。
少し暗く、天井の低い部屋の中の様で、壁には機械が埋め込まれているかの様に光を放つ部分が沢山あった。
部屋には二つの存在が居た。
一つは2m程の人影であったが、頭の形状はどう見ても鯖だった。
もう一つは固そうな素材の60cm程の三角柱を横に倒し、四対の昆虫の様な脚と四対の工具のような腕を持つモノだった。
わけの分からない存在だったが、居たと表現したのは彼等(彼女等?)が会話をしていたからだった。
鯖人間の方はゴボゴボと排水溝の様な音を、三角柱はノコギリで木を切る様な音をたてているだけなのだが、なぜだか会話の内容は僕にも理解する事ができた。
「ゴボゴボゴボ…(ほっといたら怒られるって。黙って治しておこうぜ)」
「ギコギコギコ…(それこそ見つかったらヤバくねぇか?)」
どうやら彼らの乗り物(宇宙船?)にぶつかって壊してしまった僕をどうしようか、と言う事らしい。
会話を聞いていると鯖人間に比べ三角柱の方が理知的であったのだが、とりあえず死にたくないので僕は鯖人間が三角柱を論破する事を祈った。
結局、僕は治される事になったのだが、困った事に僕のパーツは売ってないとの事、代用人を用いる事になった。
カプセルの中の僕を鯖人間と三角柱は覗きながら(三角柱に目があるとは思えなかったけれど。)あーした方が、こーした方がと言われながら、僕の失われた部分は造り直されていったのだ。
と言う事で、僕の右半身は見た目は普通のニンゲンの身体なのだけども、彼等が「こーした方がカッコイイって」と言いながら付けた機能が備わっているのだ。
たとえば僕の右目はその物体が火星山羊の目ヤニなのか違うのか瞬時に見分ける事ができるし、僕の右手は中指と薬指の角度を冥王星の衛星カロンで絶対的な信仰を持つ宗教の御神体を表す事が出来るのだ。
他にも僕の右半身には数々の秘密があるのだけれども、今のところ地球上でこれらの能力を活かす機会を僕は見つけられないでいる。
イエイ。