1週間ほど前、新しいお手伝いさんが来てくれた。
前のお手伝いさんはインドネシア人で、今回の人はフィリピン人。やっぱり、いろいろ違うなあ。国民性の違いと、個人としての違いの、両方なんだろうな。

前のお手伝いさんの方が「プロの家政婦」だった。

手早い。正確。覚えが早い。
この道、10年以上。サウジアラビアで2年、香港で8年。そりゃ、プロにもなるか。。。

でも、子供の扱いは苦手だった。

特に、うちのような野獣系男子2人には、もうお手上げで、よく文句を言われた。「こんな悪い子、見たことない」とか、「もう知りません」とか そう思う気持ちも、よく分かる。おとなしい女の子ちゃん二人だったら、どんなによかったか。。。って、私も思うもん(笑)

新しいお手伝いさんは、まず、フィリピンの国民性なのかな、とても明るい。よく声をあげて笑う。これだけで、ちょっと家の中が明るくなった。

あと、フィリピンは香港と同じく幼稚園から英語を習うそうで、英語がペラペラだ。

前のお手伝いさんは、英語も広東語も、両方半分。。な感じで、「たまねぎ買ってきて」とか、「何時に学校に迎えに行って」くらいの話は通じだけど、それ以上の話は、通じなくて困った。

今回のお手伝いさんは、基本的に何でも英語で通じるので、「ちゃんと伝わってるんだろうか?」という心配がなくなった。

でも、仕事は遅い…
これは個人的な違いなんだろうな。おっとりしてる。
「朝ごはんにウインナーいためて」って言って、とりかかるのに10分。私、もう出ないと遅刻するし。。。


前のお手伝いさんは、自分から「朝、何します?」と聞いてきて、「ウインナー」というと、1秒後には炒めてたくらいの速さだった。子供たちの朝食なんだけど、私も出勤前に、ウインナーと卵焼きをちょいとつまんで出かけられた。

それに、どんな日本料理も、1回で覚えた。味付けもほぼ完璧。出し巻きも、味噌汁も、ほうれん草のごまあえも、私より上手
なくらいだった。

「みりん」「あくをとる」「酒」「わかめ」、そんな言葉もすぐ覚えた。

そんな前のお手伝いさんが、ちと懐かしくもあるけど、今回の、ちょっとスローだけどよく笑う、子供に我慢強いお手伝いさんのほうが、やっぱり正解なんだろうな。

でもね。。。

お手伝いさんは決して「楽だから」とか「便利だから」で雇っているんじゃない。

狭いアパートに他人がいるのは、やっぱ気を使うし、彼女の月給、食費、彼女の使う水道光熱費…、でたくさんのお金が出て行く。

前のお手伝いさんが去って、次のお手伝いさんが来るまでの8日間、私はとっても心安らいだ。すごくうれしかった。いつも我慢してた1杯13ドル(140円くらい)の台湾紅茶を買ったり、昼食をカップヌードルにせずに、25ドルのワンタンメンにしたりできた(←この程度が我が家のぜいたくでごんす)


でも、お手伝いさんは必要だから仕方ない。

朝、私は7時前に家を出る。子供の学校は8時10分からだから、もし私が連れて行ったら、子供は7時に学校について、門のあく7時半まで、じっと前で待ってなきゃいけない。心配だし、危険だ。

それから、4年生までは必ず誰かのお迎えがないと、学校は子供を帰してくれない。お手伝いさんが来る前に毎日お迎えの人を雇っていたけど、オニ高かった。お手伝いさんの1ヶ月の給料と変わらないくらいにね。

また、香港では13歳以下の子供をひとりにすることが法律で禁じられていて、やっちゃうと親は逮捕される(守ってない人はたくさんいるけど)。

だからそれまでは、やっぱり必要だ。子供が熱出して学校休んでも、私は休めない。病気の子を家にひとりで残しておけないし。

日本にいるときはよく「病児保育」の制度を、利用させてもらったなー。