無想会では、正中線には、
・体を左右に割る、右でも左でもない正中線、
・体を前後に割る、前でも後でもない正中線、
の二種があります。

本土空手で一般的に正中線とされるのは、言うまでもなく前者ですが、無想会には後者もあるのが、大きな特徴と言えます。

とはいえ、この「前でも後でもない正中線」をどう使えばよいのか、私は今一つわかっていませんでした。

しかし今日、ピンとくるものがありました。

例によって間違っているかもしれませんが、「前でも後でもない正中線」で体を二分割すると、突きが重くなると気づいたのです。

ナイファンチ立ちでの正面突き。
この突きを放つ時、体を「前でも後でもない正中線」を境にして、前後に分割します。そして、後ろ半身を落とします。

「前でも後でもない正中線」に沿って、後ろ半身が“スライドして落ちる”イメージです。後ろ半身の落下は、踵を尖端として地面に突き刺さります。

また、体全体の微かな前傾とともに、前半身が相対的に“浮く”ことになります。
踵は地面に刺さり、爪先は浮いた状態です。
腰の後ろ半分が沈んで“決まり”、前半分が浮いて“相手に乗る”感じでもあります。

ちゃんと突いてはいないのですが、ナイファンチ立ちの壁押しでこれをやると、押しの圧が段違いになります。

前後に“薄い”ナイファンチ立ちなのに、足を前後に開いて後ろ足を突っ張り棒にして壁を押した時と変わらぬ圧が掛かるのです。

そして、カタチとしても、2017年秋の沖縄セミナーで新垣師範が誉めたKさんの突きの際の大腿のあり方に近づけたような???

正しいかは、わかりませんが(笑)。

ちなみに、撞木立ちの壁押しでは、「右でも左でもない正中線」で体を左右に割り、後ろ側の半身を落とすと前側の半身が相対的に浮き、同じような圧が生じます。

体を、前後左右に分割し、相手から一番遠いワンブロックを落とすのが、強い突きのポイントであるような・・・気がします。