昨日は、親子で通う糸東流空手の会派最大イベントである、東京本部との合同稽古でした。
名前は「合同稽古」ですが、実際には、型試合や昇級審査も行われる一種の会派大会です。
息子は8級、私は7級への昇級を賭けて、挑みました。
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①合同稽古:午前
朝9時から始まった合同稽古。
午前は、準備体操と、基本稽古、移動稽古です。
準備体操は、埼玉支部式ではなく東京本部式で。
内容は剛柔流っぽいものが多く、久場先生に昔習ったものがたくさん出てきて面白いと思いました。
特に念入りにやったのが、猫足立ちへの移行とその後の180度転換。
「糸東流は猫足ができないことにはカタチにならないんだ」と東京本部の首席指導員。
考えてみると、平安シリーズも、全部猫足立ちから入りますよね、糸東流は。確かに、猫足立ちが決まらないと始まりません。
この辺り、無想会とは考え方が全く異なりますが、この日は、無想会スイッチはオフ(笑)。
午前最後の移動稽古は、会派会長自らの始動。
広い柔道場を端から端まで移動して、たっぷり汗をかきました。
・前屈立ち追い突き
・前屈立ち逆突き
・前屈立ち2連突き
・前屈立ち3連突き
・前屈立ち裏拳→逆突き
・前屈立ち追い突き2連続
・前屈立ち前蹴り
・猫足立ち金的蹴り
前屈立ち裏拳→逆突きの時の会長の身体操作は、大阪空手合宿でY先生に習ったものとよく似ていて、やはりそうか、と思いました。
②合同稽古:午後
お弁当タイムを挟んで午後の稽古。
午後は、組手稽古と型稽古でした。
ただし、実際には組手の相対稽古を行うのは茶帯以上。我々色帯はミット打ちです。
・送り足上段刻み突き(左右)
・寄り足送り足中段逆突き(左右)
・送り足刻み突き、寄り足送り足逆突き(左右)
・追い突き(左右)
・ワンツー中段回し蹴り(左右)
・ワンツー中段回し蹴り3連打(左右)
組手稽古では立ち方は比較的自由なので、無想会式の「撞木立ち」で。
しかし、突きのミットの“捉え”が甘いなぁ。動きの中で小さな的を捉えるというのは、やはり難しいことですね。
中段回し蹴りは、腰がヤバイにも関わらず、フルコン上がりの血が騒ぎ、しっかり蹴り込み。いい音が出て、少年部の子供達に拍手をもらいました。・・・が、やはり、腰に・・・トホホ。
型稽古は、課題の平安三段。
ここで、東京本部の会長と首席指導員から、修正の嵐が!
ええー、今までこれで注意されなかったのにー(涙)。
修正を受けたのは、
・「横受け下段払い」の横受けの出し方
・貫手を掴まれてからの抜き方
・肘受けからの裏拳打ちの打点
・肘受け3連続の最後は裏拳でなく突きに
型試合&昇級審査の当日にこんなに直されたら、本番でも考えながら動くことになって、緊張しちゃうじゃないですか!
( ゚д゚)ハッ!
これは、東京本部による埼玉支部潰しか?!
そういう訳ではなく、単に“緻密”に指導を受けたということなのだと思います。
会長&首席指導員からの細やかなご指導に感謝。もっと早くに習っておきたかったと思いましたが(笑)。
③型試合
午後の後半から型試合です。
前日に別途、昇段審査&有段者の型試合をやったとのことで、今回は少年部・一般部ともに、“段外の部”のみ。“段外の部”という表現は、初めて聞きましたが、要するに白帯、色帯、茶帯ひとまとめ、ということ。
まずは、少年部から。
トップバッターは、我が息子。
立っている二人の内、息子は奥側です。
無想、一生懸命、平安二段を打っていましたが、相手の小4の子の錬度が高すぎて、全く歯が立ちませんでした。
残念ながら、初戦敗退です。
しかし、息子を下した小4の子は、白帯で型は平安二段だけなのですが、その後も快進撃。
平安シリーズを既に終え、ジオンやジッテで試合に臨んだ茶帯陣もなぎ倒し、そのまま優勝してしまいました。
息子との初戦を見た時から、「錬度が高いな」と舌を巻きましたが、平安二段だけの白帯少年が、色帯・茶帯を下して優勝するのは、会派の中でも珍しいことだったそうです。
息子にとっては、実力差を見せつけられた苦い敗北でしたが、稽古すればあそこまで錬度を高められるのだ、というよい見本を見せてもらったことにもなったと思います。
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続いて、一般部の型試合。
私の出番です。
私が使える型は、平安二段と三段のみ。
これを交互に出すことに。
初戦は平安二段、二回戦は平安三段、三回戦は平安二段。そこまで順調に勝ち進んだものの、準決勝戦ではジオン使いの茶帯が現れ、私の平安三段では勝つことができませんでした。
結果としては、一般部“段外の部”3位。
息子のことばかり考え、自分の稽古はほとんどしていなかったのですが、それがかえって、無欲&力み抜けに繋がったのかもしれません。
大阪空手合宿でY先生に習った、キレを出すコツを使ったのもよかったかな?と思ったのですが、これは首席指導員に「君の転換しての受けは変な癖があるな。早めにその癖を直しなさい」と言われてしまいました。
Y先生も、これを嫌う先生も中にはいる、と教えてくれましたが、我が会派の首席指導員がましにそういう先生だったみたいです。
難しいですね。
④昇級審査
そして、最後の大舞台である昇級審査。
息子は、「試合は負けたけど、審査は頑張る!」
「よし!下手でもいいから元気を出してな。気合いは大きく。そこだけはしっかりな!」
「うん!」
という会話で送り出しました。
どんな結果でも、誉めるつもりでした・・・
息子の仕上がりは、よかったと思います。
しかし、先生方からの呼び掛けへの返事や気合いが、とにかく小さい。
先生から「もっと大きな声で」と言われたのに、蚊の鳴くような小さな「はい」。
下手でもいいから元気に!と、あれだけ言ったのに、これは一体なんだ!!
私は、技の習熟度とは全く無関係に、声が出ていないことに腹が立ち、怒り心頭になってしまいました。
「どうだった?」と言いながら戻ってきた息子に対して、「どうだったもこうだったもあるか!元気はどこへ行った!」と叱りつけてしまいました。
あれだけ言って、本人も型試合で負けた分、気持ちが入っていたのに。それでも声が出ないとはどういうことか。
ガミガミと叱り続けてしまった私。
せっかく頑張って、事前に言われた技のポイントをきちんと意識して技を披露したのに、声が小さいという一点で叱られまくった息子。
可哀想なことをしてしまいました。
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その後は、少年部・一般部の審査が終わり、少年部黒帯の型演武、師範代の先生方による分解演武の披露があって、全プログラムが終了となりました。
息子は昇級審査が終わり、私に叱られた辺りから疲労が出てしまい爆睡。
懇親会に出る予定にしていたのですが、目を覚ました息子が、汗で体が冷えたか「寒い」と震え出したので、ゴメンナサイして家に帰ることにしました。
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帰宅後、部屋を暖かくして、ご飯を食べさせてから、じっくりと息子の昇級審査の動画をチェック。すると、私が気を付けろと言っていたところは、すべてきちんとできていました。
声が出ていなかったことで、叱りつけてしまいましたが、あまりにひどすぎたと反省。
息子には、
「元気のことばかり言って叱ったけど、技はよくできてる。声のことと技は別だ。技をこのまで仕上げたのはえらい。よくやった」
と、伝えました。
寒気が取れ、ベイブレードで遊んで機嫌を直していた息子は、え、そうなの?という顔をしていました。
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この日のために頑張ってきた息子を、もっとちゃんと誉めるべきでした。
反省ばかりが募る今夜です。
こういう時、親が二人いるとバランスが取りやすいんですよね。ひとり親の難しいところです。
それを私が気づけたことが、今日の学びだったのかもしれません。
とにかく、反省、です。