起こったことの全てはデータ化される

起こったことは、その瞬間にデータ化される時代。人がそれをどう感じ、認識したかという情報すら伴って。

データ化された過去は蓄積され、”あらゆる切り口、あらゆるアプローチで分析される材料に。分析と再構築により、データには意味が与えられ、我々はそれを消費するだけと存在になりつつある。

過去は、データとそれを解析する集合知、あるいは人工知能に支配されてしまい、もう、その時間を体験した“私”のものではなくなる。

見方を変えれば我々は、起こったこと全てデータ化し、解析の材料として我々から取り上げてしまう巨大な何かに、常に追いかけられている存在に過ぎない。

未来を支配できない以上、我々の自由は、いまこの瞬間がデータ化される前の一瞬にしか存在しない。

・・・なんて、青臭いことを言ってみたくなった、息子のいない夜。