http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48303

やりますね、週刊現代。
話題のクルーグマンに独占インタビューとは。

クルーグマンが、アベノミクスを否定したかのような情報を発信するブロガーやコラムニストさん達は、これ読んで反省して欲しいものです。

クルーグマンが言っていることは昔から変わりません。(少なくとも2008年以降は)

・増税をせず、金融緩和と財政出動を同時に行い、4%くらいのインフレ目標を達成すれば、失業率が下がるだけでなく、過去の債務が目減りして、結局は財政規律も実現する。

・財政規律のための増税すれば、デフレが続き、失業率が増大する。デフレで貨幣価値が高まるため、過去の債務の負担が増し、逆に財政規律が遠のく。

クルーグマンは、アベノミクスを評価し、その上で「まだ不十分だ」と注文をつけています。
これを、“クルーグマンがアベノミクス否定”のニュアンスで情報発信しようとする人々の何と多いことか。

クルーグマンは米国のリベラル論壇の星ですから、クルーグマンが安倍晋三を褒めてしまうと、日本のリベラルは都合が悪い。
だから、クルーグマンが安倍晋三を否定したような印象操作を必死で行うことになる。

この歪んだ構造は、いつまで続くのでしょうね。

リベラルが大切にする弱き人々を救う経済政策を唱えるクルーグマン。そのクルーグマン が、自身が奨める経済政策を実行に移している安倍晋三を誉めている。
いい加減、このことを、ちゃんと認めないと。

安倍晋三が、右派的な国防政策を進めることにリベラルが反発するのはわかります。

でも、それなら、「倍の経済政策はリベラル的だが、国防政策は許せん 」と、分けて主張すべき。

そして、経済政策も国防政策もリベラル的な政党を作り、後押しするべきなのです。

残念ながや、今の日本のリベラル系政党は、経済政策は財政規律重視で、リベラルが本来守るべき弱き人々に対して厳しすぎるものです。

失敗すれば万の単位で自殺者を生む経済政策において、リベラルの魂を失ってた政策選択を行っているとに気づいていないのが、情けない限り。

その上、右派政権にリベラル経済政策をやられま状況で、政権交替だけを目標しているものだから、そのリベラル経済政策を批判することになっている。

リベラルが政権を獲るために反リベラルな経済政策を掲げる、となってはもはや笑い話です。

もっと、勉強しなきゃダメです。

少なくとも、米国のリベラル派であるクルーグマンが、どういう理屈で何を主張しているかは理解しないと。

「孫に借金は負わせられない」というレトリックが、孫の借金を更に拡大させ、「孫が仕事に付けない未来」すら生むというマクロ経済学の理屈を、リベラルこそ勉強して欲しい。