http://lite.blogos.com/article/99603/

木村正人氏が、大学生の青木氏を庇うのはもっともですし、大切なことです。

しかし、筆が滑って、増税回避や金融緩和の継続が、将来世代へのツケの先送りだと批判するのはいただけません。

若い世代に職をもたらすのが、増税回避や金融緩和の継続であること、
若い世代に職につく機会を奪うのが、増税や金融緩和停止によるデフレ経済への逆戻りであること、
それに気づかず(百歩譲ってそうした主張をノーベル経済学賞を受賞した世界的な経済学者が主張していることに触れもせず)、右派政権憎しで全く逆の主張をしていることに、木村正人氏本人は気づいているのでしょうか。

デフレで守られるのは、老人や既に就職した世代の既得権益者であると分かっていれば、もう少し違った主張ができたはずです。

木村正人氏のコラムを真に受け、若者が「そうだ、若者を迫害するな。若さいじめの金融緩和と増税回避をやめよ」と主張して世論として力を得れば、一番苦しむのはこれから職を探す若者自身になります。

地獄への道は善意で舗装されている、という言葉を思い出します。

経済を知らぬ有識者の存在は罪です。


もちろん、リベラル派が、保守派の安倍首相を嫌うのは主義主張の問題なので当然ですし、なんら悪いことではありません。
しかし、保守派が採用する経済政策だから反対、という条件反射はやめるべきです。

アメリカでは筋金入り入りのリベラル論客(反ブッシュで反イラク戦争のコラムを山ほど書いていた人物です)のポール・クルーグマンが、アベノミクスを大絶賛しています。
若者に職を与え、未来の世代に希望をつなぐ経済政策として。


【追記】
まあ、そんな私の“善意”も、人を地獄に導くものなのかもしれませんが、、、