本部朝基と琉球カラテ/岩井 虎伯

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元祖・実戦空手家の本部朝基の著書「私の唐手術」の中に、沖縄の歴代の武人たちの“特技”について紹介している項があります。“特技”として紹介されるのは、唐手+α。このαのほとんどは武器術です。昔は無手の空手にしか興味がなかったので、サラッと斜め読みで終えていましたが、棒やトンファーが好きになってみると、なかなか興味深いものがあります。

ちょっと拾ってみます。
(敬称の有無は、全て「私の唐手術」のまま。武器術のみを広い、馬術、縄切り術(!)などは対象外としました)

1.西平親方:
2.具志川親方:木刀(剣術)
3.津堅ハンタ小:
4.下中爺:
5.宜湾殿内:棒(七尺)
6.関羽佐渡山:
7.上原:
8.本村:
9.外間:剣(薩摩伊集院氏の指導)
10.松村:剣(薩摩伊集院氏の指導)
11.豊見城:槍(馬上)
12.玉城親方:弓
13.棒古波蔵:
14.古波蔵の宮原:
15.渡嘉敷親雲上:六尺棒
16.糸満マギー:

特技に武器術が挙げられていた16人中、
-棒が8人と最多
-槍と剣がそれぞれ3人ずつ
-釵と弓がそれぞれ1人ずつ
という結果です。

棒や剣(薩摩の影響)が多いのは予想どおりですが、槍で名をはせた武人もいたんですね。
槍は平時の武器というより、戦場の武器。沖縄の槍術は、どんなものだったんでしょうか。残っていないのが残念です。

トンファーやヌンチャクらしきものが無いのは、これらが武士の武器でなく、農民たちの武器だったからなのか。あるいは暗器的なもので他者に対して技量を誇るタイプの武器ではなかったからか・・・?

いろいろ妄想が広がります。