「チンクチ」という耳慣れない沖縄言葉を広く空手界に知らしめたのは、新垣清先生。
当初、新垣先生によって三角筋、僧帽筋の締めと紹介されていたチンクチですが、その後、他の沖縄の先生方による解説や実力ある先生方の独自の研究成果の発表がなされる中で、チンクチが指す部位、状態についてはかなりの幅が出てきているように感じます。
大別すれば、
・（表現は異なるものの）チンクチ或いはチンクチを掛けるという語が、肩甲骨を落とす沈肩墜肘の身体操作を表すものとする考え方、
・剛柔流の型「サンチン」に見られるような大腰筋で下腹部を引き揚げるような身体操作（骨盤の後傾、仙骨の締めなどと同義）を表すものとする考え方
があるようです。
新垣清先生、剛柔流の久場良男先生、小説家の今野敏先生は、小異（作用する筋肉が異なる）は多々あるものの前者の考え方を採っているように感じます。
その一方で、ネットで検索していくと後者の考え方を採って解説、指導されている先生が少なからずいらっしゃることに、最近気付きました。
思い返せば、このブログで頻繁にチンクチを話題にしていた時にコメントを下さった方々も、前者と後者で半々だったように思います。
用法を考えれば、骨盤の後傾操作と沈肩墜肘は同時に行われることが多い（サンチンの突きはその典型）ため、「同じ状態を指している」と言えなくもないのですが、両者は必ず同時に行うのか？と言われるとそうとも言い切るか私には分からりません。むしろ、細かな体の使い方を議論しようとすればするほど、誤解を招く原因になりそうだと思います。
その意味では、チンクチという言葉は、あまり使わない方がよいのかもしれませんね。
空手の身体操作の研究に興味を持たせる意味で、チンクチという言葉には多くの功があったと思いますが、その結果として多様な解釈が広まった今、功罪の罪の面が頭をもたげてきているように思います。
＊
ガマクも同じかもしれません。
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大別すれば、
・（表現は異なるものの）チンクチ或いはチンクチを掛けるという語が、肩甲骨を落とす沈肩墜肘の身体操作を表すものとする考え方、
・剛柔流の型「サンチン」に見られるような大腰筋で下腹部を引き揚げるような身体操作（骨盤の後傾、仙骨の締めなどと同義）を表すものとする考え方
があるようです。
新垣清先生、剛柔流の久場良男先生、小説家の今野敏先生は、小異（作用する筋肉が異なる）は多々あるものの前者の考え方を採っているように感じます。
その一方で、ネットで検索していくと後者の考え方を採って解説、指導されている先生が少なからずいらっしゃることに、最近気付きました。
思い返せば、このブログで頻繁にチンクチを話題にしていた時にコメントを下さった方々も、前者と後者で半々だったように思います。
用法を考えれば、骨盤の後傾操作と沈肩墜肘は同時に行われることが多い（サンチンの突きはその典型）ため、「同じ状態を指している」と言えなくもないのですが、両者は必ず同時に行うのか？と言われるとそうとも言い切るか私には分からりません。むしろ、細かな体の使い方を議論しようとすればするほど、誤解を招く原因になりそうだと思います。
その意味では、チンクチという言葉は、あまり使わない方がよいのかもしれませんね。
空手の身体操作の研究に興味を持たせる意味で、チンクチという言葉には多くの功があったと思いますが、その結果として多様な解釈が広まった今、功罪の罪の面が頭をもたげてきているように思います。
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