いまとなっては人気のない品種、ウェイマウスなんだけど、オレのところではそれなりに活躍してる。
なんつっても、代替となるはずのオニールやアーリーブルーがパッとしなくてね。
土壌や地域的な気候のせいだと思うが、オニールは毎年熟す時期がだいぶ遅くて、ウェイマウスよりもかなり後日になる。
そのころにはスパルタンが連日、大粒を熟させている時期なもんだから、それと重なってしまって、相対的には中粒のオニールは見栄えがせんわ。
オニールのサイズは中粒だな・・・。
ウチの土壌のせいなのか、オニールの味が特に良いわけでもない。
この時期の比較相手は、なにしろスパルタンの大粒だからなァ・・。
ウェイマウス
というか、それとは別に致命的な問題があって、マミーべリーといって果実が腐乱する病気にオニールは罹病性でな。
オニールは、10粒か20粒に1粒ぐらいこの病気にかかってしまい、9割方は大丈夫なんだが、根治できないので、オレはオニール栽培をほぼあきらめてしまった。
受粉用として、数本残してあるけど。
オニールの根元にホームベルのサッカーを根付きで抜いてきて植えたものがあって、なかなか根付かなかったが、ようやくホームベルが育ち始めたので、それへスパルタンを接ぎ木して、現在更新中。
土地柄なのか、ウェイマウスの方がずっと早く熟すし、味も互角なので、オニールでなくウェイマウスを選ぶことになったわ。
ただし!、ウェイマウスは全て接ぎ木だ。
自根で育てると、ウェイマウスは発育悪くて、細かい枝が密生しすぎて粒サイズも小さくて冴えない。
ウェイマウスは事実上、接ぎ木専用品種だな。
そして強剪定が必要な品種でもあって、強剪定すると1年間収穫皆無になっちまうんだが・・・、幹だけになった主幹から再生して伸びてきた枝が、適度に分岐しながら、細かすぎる枝分かれもせず、長さも程よく、1年で元の高さぐらいまで再生する。
2年に一回の収穫では物足りないが、受粉樹という意味合いもあって、今、実験的にゴチャゴチャやってる。
むしろ他品種と比較しながら、説明した方がわかりやすいかも。
アーリーブルーについて長年の試作を終えて、これもあきらめてしまい、伐採して台木から再生してきたシュートにスパルタンに接ぎ木しなおす作業も進めているところだ。
何が問題かって、アーリーブルーは、熟す時期が遅いんだ。
ウェイマウスよりも5日は遅い。
ウェイマウスの一週間後にはスパルタンの収穫が始まるんだぜ。
これもうちの土地柄のせいかもしれない。(茨城県水戸市近郊)
ウェイマウスは毎年、スパルタンよりも1週間ぐらい確実に早くから熟する。
その一週間の期間中はウェイマウスだけをせっせと収穫しつづけるが、アーリーブルーはウェイマウスよりも必ず遅い。
スパルタンよりも2、3日だけ早く一部の果実が熟すこともあるが、アーリーブルーの大部分の果実はスパルタンの熟す時期と重なってしまう。
アーリーブルーは最初だけはやや大きめの果実が取れるが、ビッグセブンの1品種といえども、現在となっては果実が小さいんだよなあ。
特に後半は、中小粒といったところだ。
あと、アーリーブルーはマミーべリーに罹る。
オニールよりも被害はやや少ないかな。
でも、ウェイマウスとスパルタンはマミーべリーに全く罹らない、ということもあって、これが決定的差となっている。
受粉樹としては使えないこともない。
オニールと同じくウチでは数本だけが、アーリーブルーは今年(2018)現存している、というのが実情だ。
そういうわけで、オニールとアーリーブルーはうちでは減らす方向になってる。
ウェイマウスはオレは個人的にお好み品種ではあるが、増殖するかとなるとそれは話は別で、2、3株ほど接ぎ木苗を増やしたから、微増といったところだ。
ウェイマウスは接ぎ木成功率が、あんまり良く無い。
悪いわけじゃないけど、接ぎ木の成功率は中程度、その後の育ちの早さも中程度で、とりわけ優れているというほどでもないので、増やすのがおっくうだ。
早生ではないけどサミットという品種は、接ぎ木が容易な品種で、その後の育ちの早さも良いので、穴埋め的に増やしている。
熟す時期は晩生なのに、開花期だけは早くから咲くみたいなので、スパルタンの受粉樹として使えなくもない。
接ぎ木が容易かつ、早生品種で何かいいのはないか?、受粉樹にも使えるもので、という模索の一環として、ガルフコーストという品種は、有望そうだ。
果実がデコボコして、見た目が悪い。
これも1株増やして、微増といったところ。
まだ要観察だ。
そもそも、接ぎ木の行為自体が面倒くさいことでもあるので、失敗のロスが酷いので、ラビットアイのクレイワーという大粒品種を20、30本ぐらいずつ(5万円はかかる)買って増やしてみようかな?と考えていて、植える予定の場所をあらかじめピートモスとか地面に埋めておこうとか考えているところだ。