手術から17日ほど経ち、点滴なども取れて自力で動けるようになり、体力もだいぶ戻ってきました。

 

 毎日退屈な日々を過ごしながら、この機にちょっとダイエットしよう!と思って、スクワットや腹筋などしてみたり、なかなか元気な患者でした(笑)

 

 トイレや歯磨き、洗顔なども、自分で歩いて洗面台に行くようになりました。

(それまでは、歯磨きの時は、看護助手さんが水をコップに入れたり後始末も全部してくれてベッド上で済ませられるようになっていました)

 

 同じ部屋の人たちは、私の2倍くらいの年齢のおばあちゃんばかりで、認知症の方も多かったり、そうでなくても状況が理解できなくて混乱している方も多くいました。

 夜中に「看護師さーん、看護師さーん すいませーん!」と呼び続ける I田さん(82歳)。 ナースステーションから離れているので、全然聞こえてません。

 

すると、隣のA藤さん(90歳)が

 「おい、イサオ(息子さんの名前)、イサオ!お客さん来とるで~!早く出て!」

A藤さんはおうちにいる感覚なのでしょうか。

 

 私はトイレに立った時に、I田さんに「これを押したら看護師さんがくるから…。」と教えてあげました。(ナースコールがベッドの裏側に落ちてしまっていました)

「あんた、看護師さんかえ?」とI田さん、違うよと言ったのですが、私が看護師だと思ったようで 「点滴が終わったようです」 「辛くて寂しくて、死んでしまいそうです」と泣いていたので、点滴はまだ半分以上残ってるよ、おばあちゃんは元気にしゃべってるから大丈夫だよ 頑張って 、と私が言うと「そうかいな、ありがとう」と言って眠っていました。

 I田さんは翌日リハビリ病棟に移って行かれました。

やっぱり、高齢になって入院すると、理解が追い付かず混乱したり、不安感も強いんだろうな、と思いました。