mineoとは、関西電力系の会社である(株)ケイ・オプティコムがMVNO(仮想移動体通信事業者)として提供する、auの回線を利用したモバイルサービスで、いわゆる格安SIMというやつだ。もちろん通信費節約のための変更だ。
mineoの料金プランは、1GB・2GB・3GBからLTE高速データ通信の容量を決め、さらに音声通話の利用有無を決めるだけというシンプルな設定だ。データ通信のみがシングルタイプ、データ通信+音声通話がデュアルタイプと分かれている。端末が必要な人は契約と同時に分割払いで購入することもできるが機種はかなり限定される。
自分が契約したプランは、高速データ通信1GBのデュアルタイプ(音声通話付き)で、月額1,590円(税・ユニバーサル料別)というもの。これに利用した分の通話料20円(税別)/30秒がかかる。データ容量を使いきった場合、当月末まで通信速度が200Kbpsに制限されるが、通信できなくなるわけでも追加料金がかかるわけでもない。速度制限を解除したい場合は150円(税別)/100MBで容量を追加すればいい。
自分の場合、自宅や職場ではWi-Fiを使えるので、auの回線を使うのは月500MB程度。それなのにこれまではauのプランSSシンプル+ISフラットで、月7,000円以上支払っていたので、mineoに変えることで月5,000円以上も節約になる計算だ。auからのMNP転出手数料2,160円とmineoの新規契約事務手数料3,240円がかかることを考慮しても、少しでも早く変えたほうが得だと考えた。
使い切らなかったデータ容量を1ヶ月繰り越せるのもうれしい。自分のデータ通信量は先にも書いたが500MB/月くらいなので、普段は前月からの繰越分だけで容量は足りそうだ。ごくたまに、旅行や出張のときにテザリングも利用するので、その時は容量を使い切る可能性もある。
↓mineoのマイページはこんな感じ 残容量表示はリアルタイムだ
利用開始が10月19日なので今月は884MBも残った

数あるMVNOの中からmineoを選んだ理由としては、おサイフケータイとテザリングが使えること、そしてauの回線を利用するMVNOであることだ。
iPhoneがスマホ販売の7割を占めるこの日本で未だにおサイフケータイを使っている人は少数なのかもしれないが、自分にとってはけっこう重要だ。
海外のSIMフリー端末を購入してdocomo系MVNOで利用することも考えたが、海外端末にはおサイフケータイが付いていないし、かといってdocomoの端末をMVNOで使用すると、テザリング機能が使えなくなる。さらに、プラチナバンドと呼ばれる800MHz帯のLTEエリアはauが最も充実していて、人口カバー率はすでに99%を超えている。というわけで今現在au回線を利用する唯一のMVNOであるmineo一択となった。
mineoを利用するにあたりauのLTE対応端末が必要だ。一部のSIMフリー機でも使えるようだが、機能が制限されたり対応周波数などの関係で使えなかったりというのがあるようなので、やはりauの端末が無難なのだろう。mineoのウェブサイトに動作確認済みの機種が載っている。
自分がこれまで使っていたのはauのシャープ製端末「AQUOS PHONE SERIE ISW16SH」だが、これは3G機なのでmineoでは使えない。なので新たにネットオークションで富士通製のau端末「ARROWS Z FJL22」の白ロムを入手した。色はブラック、未使用品で2万円弱。1年ほど前に発売された端末だが、クアッドコアCPUにRAMが2GBとスペックは悪くない。
キャリアアグリゲーションやWiMAX2+に対応している機種ならmineoでも利用可能なようだが、対応機種はまだ少し高いし、秋田県という田舎に住んでいる自分にとってはエリアがまだ充分ではないので、そこはこだわらなかった。
↓ARROWS Z FJL22

端末を入手して早速WEB経由でmineoに申し込み。
今回はauからmineoにMNPするので、auから発行されたMNP予約番号が必要だ。auに電話して番号を発行してもらうのだが、15年続けた契約を解除するので解約を思いとどまるよう説得されるかと思ったが、mineoにすると言ったら特に引き止められることもなく発行してくれた。他の人のブログなどを見てると「10000ポイントあげるから考え直してくれ」みたいなことを言われた人もいるようなのだが。今回解約する回線の他にも自分名義の契約があるからか、auの回線を使用するmineoの利用料はauの収入にもなるからなのか、そのへんはわからない。
こうして手に入れたMNP予約番号をmineoの申し込み画面に打ち込む。
さらにSIMカードのサイズを決める。FJL22はマイクロSIMに対応しているが、今後また機種を変更する時のことを考えて、ナノSIMにアダプターを付けてマイクロサイズにして使うことにした。後でSIMのサイズ変更を頼むと3,000円程度の手数料がかかるからだ。最初から一番小さいナノサイズにしておけば、アダプターを使ってどのサイズにも変更できる。
あとはプランや住所氏名などの契約に必要な情報を入力し、本人確認書類をアップロードして申し込み完了。
申し込みから4日ほどで新しいSIMが届いた。Amazonで送料込み111円で買っておいたSIMアダプターでナノ→マイクロにサイズ変更しFJL22に挿入してから、mineoにMNP切り替え作業を依頼。30分ほどで切り替え作業が完了し、あとは自分で説明書を見ながら端末の簡単な設定をすればmineoに接続可能になる。他の多くのMVNOにMNPする場合は、切り替えてからSIMを送ってくるようなので、数日間スマホを使えないという事態に陥るがmineoなら30分で済む。
↓SIMカード

↓SIMアダプター

↓SIMアダプターにSIMカードをはめ込んだ状態

で、使ってみた感想だが、普通に使える。auの3Gが使えていた場所ではすでにLTEも使えるようになっているという印象だ。LTE端末を使うのは初めてなので、データ通信が3Gに対応していないmineoにするのに当初は若干の心配はあったが、心配は不要だったみたいだ。
実際にdocomoのXi端末と電波の入り具合を比べてみたところ、人里はもちろん、山間部のdocomoが3Gになる場所でもauはLTEだった。auのLTEエリアマップを見るとやはり3Gほどは整備されていないようだが、問題ないレベルだと思う。
新しく購入したFJL22もサクサクヌルヌル動いてくれて満足だ。
最後にauからmineoに変えるにあたってメリットとデメリットを考えてみた。
メリット
1. 通信費が大幅に削減できる → 唯一にして最大のメリットだ
デメリット
1. auを解約することで使えなくなるau系アプリやサービスがある → もともとauに依存したアプリやサービスはほとんど使ってないし、メールはGメール使うから困らない
2. データ通信が3Gに対応していない → 当初は一番心配だったが問題なさそうだ
3. LTEでどのくらい通信してるか気になる → 今までは定額だったのでこれは仕方ない
4. 最低利用期間が利用開始翌月から12ヵ月 → 格安SIMの中では長いほうだがauやdocomoの2年縛りよりマシ。更新月以外の解約は違約金がかかるというものではなく、13ヶ月目以降であればいつでも違約金なしで解約できる。
5. mineoというサービス自体がなくならないか気になる → なくならないことを祈ろう
というわけで格安SIM生活が始まったわけだが、今のところ全くといっていいほど問題ないので変えて良かったと思っている。















