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はんぐるぐるぐるのブログ

橋の上に寝っ転がって、水が流れるのを眺めてみよう。それか、跳ねてみよう。それか、赤い長靴を履いて、泥の中を歩いてみよう。それとも、丸くなって、雨が屋根に落ちる音に聞き入ろう。人生を楽しむことは、とてもかんたんなんだ。(トーヴェ・ヤンソン、「ムーミン」より)

安倍の戦後70年談話の全文(朝日デジタルより)

戦没者追悼式の式辞全文(朝日デジタルより)

読んでいて、しらけました。
言っていることは言っていることで、やっていることはやっていることです。

ある人が言っていることと、その人がやっていることが一致しない場合は、やっていることに注目すべきです。そして、その人がやっていることを基に、その人の言葉を理解すべきです。



安倍は戦争加害や植民地支配についてきちんと謝っていない上に、日本の被害性を強調しています。そして、西洋諸国が植民地支配を始めたから、日本もそうしたと、日本の行為を正当化します。

以下70年談話(一部省略)に関して、安倍へのコメントです。

終戦七十年を迎えるにあたり、先の大戦への道のり、戦後の歩み、二十世紀という時代を、私たちは、心静かに振り返り、その歴史の教訓の中から、未来への知恵を学ばなければならないと考えます。

ん?戦時中の時代が欠けているようです。戦時中のことは、振り返らなくてもいいんですか?

日本軍による大量殺戮や強姦、奪取等について考えて、あなたは心静かでいられますか?私は、日本兵に無残に強姦され虐殺された人々、そしてそうゆう行為を行った一人一人 の兵士のことを思うと、心が騒ぎます。自分や自分の家族、知人やがその立場にあったらと思うと、いてもたってもいられません。

私は、誰かに頬を叩かれただけでも、すごいショックと屈辱と痛みを感じますが、人ひとりが傷つけられたり、強姦されたり、殺されることは、もっと重大なことです。だから、平時でも、ニュースで大きく取り上げられたり、社会の関心は大きいです。

戦争って、人が大人こどもに関わらず大量に殺され、強姦され、住んでいる家や持ち物が奪われるということですよね。日本が始めた侵略戦争は、そういうものでしたよね。

それを無視して、あなたは心静かに、戦争法案を通そうとしているのですか。

あなたは、歴史から何を学びますか?

百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアに も押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きま した。日露戦争 は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。

西洋諸国に植民地支配される危機が訪れたら、日本は隣国を植民地支配しても良いのですか。朝鮮の独立、人々の生活、文化やアイデンティティを踏みにじって、搾取しても良いのですか。

世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て、民族自決の動きが広がり、それまでの植民地化にブレーキがかかりました。この戦争は、一千万人もの戦死者を出 す、悲惨な戦争でありました。人々は「平和」を強く願い、国際連盟を創設し、不戦条約を生み出しました。戦争自体を違法化する、新たな国際社会の潮流が生 まれました。

じゃあ、戦争自体が違法化される以前は、何しても良かったの?

当初は、日本も足並みを揃(そろ)えました。しかし、世界恐慌 が発生し、欧米諸国 が、 植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まり を、力の行使によって解決しようと試みました。国内の政治システムは、その歯止めたりえなかった。こうして、日本は、世界の大勢を見失っていきました。


 満州事変 、そして国際連盟からの脱退。日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。


 そして七十年前。日本は、敗戦しました。


あれ?ちょっと都合よすぎるんじゃない?日本は具体的に何をしたの?肝心なことが欠けている。

戦後七十年にあたり、国内外に斃(たお)れたすべての人々の命の前に、深く頭(こうべ)を垂れ、痛惜の念を表すとともに、永劫(えいごう)の、哀悼の誠を捧げます。

 先の大戦では、三百万余の同胞の命が失われました。祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながら、戦陣に散った方々。終戦後、酷寒の、あるいは灼熱(しゃくねつ)の、遠い異郷の地にあって、飢えや病に苦しみ、亡くなられた方々。広島や長崎での原爆投下 、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦 などによって、たくさんの市井の人々が、無残にも犠牲となりました。


 戦火を交えた国々でも、将来ある若者たちの命が、数知れず失われました。中国、東南アジア 、太平洋の島々など、戦場となった地域では、戦闘のみならず、食糧難などにより、多くの無辜(むこ)の民が苦しみ、犠牲となりました。戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません。

 

 何の罪もない人々に、計り知れない損害と苦痛を、我が国が与えた事実。歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈(かれつ)なものです。一人ひとり に、それぞれの人生があり、夢があり、愛する家族があった。この当然の事実をかみしめる時、今なお、言葉を失い、ただただ、断腸の念を禁じ得ません。


日本人の被害を強調しているな。そもそも誰が始めた戦争?そして、日本による加害については、曖昧なまま。なんで、日本人の戦没者の数に言及するのに、アジア諸国の被害者数については何も言わないの?

朝鮮出身の強制労働者は?

朝鮮から戦地に送られた兵士の戦没者は?


これほどまでの尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります。

戦没者を英雄に仕立てあげることによって、戦争責任をあやふやにしている。誰が戦争を始め、誰が兵士を近隣諸国に送りこみ、誰が殺し、誰が殺された?

尊い犠牲が生じたのは、そもそも誰の責任???

天皇の戦争責任は?

二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。

 事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。植民地支配から永遠に訣別(けつべつ)し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。


 先の大戦への深い悔悟の念と共に、我が国は、そう誓いました。自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを堅持してまい りました。七十年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たちは、静かな誇りを抱きながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります。


植民地支配は終わっても、世界の格差に基づいた搾取は続いている。資本主義、グローバリズムの名のもと、「経済大国」が、そうでない国々の環境を破壊したり、労働力を搾取したりして、安く品物を製造し、それを他の地域で高く売ることによって利潤を得て高い生活水準を保っている。

日本は、アジア諸国からいわゆる「技術研修生」という名目で労働者を仕入れ、タダ同然でこき使い、人件費を節約している。それに、アジア諸国の子どもを日本人が国内外で買春している。

それらの問題はどうなの?

アメリカが始めたイラク戦争はどうなの?あんたがゴリ押ししようとしている戦争法案は?

我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、インドネシアフィリピン はじめ東南アジア の国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。

 こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。


 ただ、私たちがいかなる努力を尽くそうとも、家族を失った方々の悲しみ、戦禍によって塗炭の苦しみを味わった人々の辛(つら)い記憶は、これからも、決して癒えることはないでしょう。


揺るぎないならば、なんであんたが自分ではっきりと謝らないの?

戦争の苦痛を嘗(な)め尽くした中国人の皆さんや、日本軍 によって耐え難い苦痛を受けた元捕虜の皆さんが、それほど寛容であるためには、どれほどの心の葛藤があり、いかほどの努力が必要であったか。

苦痛って、具体的に何があったの?なんで、それをはっきりと言えないの?なんではっきりと謝らないの?

そのことを、私たちは、未来へと語り継いでいかなければならない。歴史の教訓を深く胸に刻み、より良い未来を切り拓いていく、アジア、そして世界の平和と繁栄に力を尽くす。その大きな責任があります。

 私たちは、自らの行き詰まりを力によって打開しようとした過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、いかなる紛争も、法の支配を尊重 し、力の行使ではなく、平和的・外交的に解決すべきである。この原則を、これからも堅く守り、世界の国々にも働きかけてまいります。唯一の戦争被爆国 として、核兵器 の不拡散と究極の廃絶を目指し、国際社会でその責任を果たしてまいります。


言ってることと戦争法案と矛盾してね?それとも、あんたの言う「平和」って、アメリカに追従すること?

しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。

あんた、真摯に歴史と向き合ってるんですか?

私たちは、二十世紀において、戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、そうした女性 たちの心に、常に寄り添う国でありたい。二十一世紀こそ、女性の人権が傷つけられることのない世紀とするため、世界をリードしてまいります。

じゃあ、なんで「従軍慰安婦」の被害者にきちんと謝らないの?なんではっきりと、「従軍慰安婦」のことだって言わないの?教科書は?女性の人権を守るため「世界をリードする」って、具体的に何するの?国内外の女性の貧困や非正規雇用とどう向き合うの?「従軍慰安婦」について70年経ってもはっきりと謝れない国が、どうやって女性の人権を守れるの?

 『私たちは、国際秩序への挑戦者となってしまった過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、「積極的平和主義 」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります。

「挑戦者」じゃなくて、加害者だろ。なんで、そうはっきりと認める勇気がないの?

あんたがやってる政策(情報保護法、戦争法案、…)って、自由でも民主主義的でもないし、人権とも相容れないんだけど…。

「積極的平和主義」って、アメリカの侵略戦争に加担すること?



史実を認め、謝るということは、勇気が必要です。

それが70年経った今でもできてない日本は、卑怯者の集団です。

忌野清志郎が、反原発の歌で歌っていることを、引用します。

安全は守れない

あいつらじゃ無理だよ

卑怯者には守れない

安全は守れない

意気地なしにゃ守れない

誰も信用していねぇ



安倍の口から出てくる言葉は、からっぽです。

自由、平和、民主主義、立憲主義、人権…。

聞こえは良くても、形だけです。

言葉の中身は、言葉を使う人の行動によって、活きます。

安倍の場合は、上の言葉の中身は、本来の意味とは正反対であり、言葉自体がからっぽです。

曖昧で無責任な、政治家や官僚の発言の類です。

まやかし、子どもだましです。

安倍は、信用できません。

これからも、引き続き警戒心が必要です。



あと、日本の戦争責任について、「日本vsアジア諸国」といった二極間の争いのようにとらえている日本人が少なくないのではないかと思います。

「日本人だから、日本の味方だ。だから、日本がした戦争は正しかった」という考えの人がいるのではないでしょうか。

安倍は式辞で、戦没者に対して、「御霊」=みたまという言葉を使っていて、戦死を美化する戦時中の表現をそのまま受け継いでいます。

70年談話でも、戦没者を英雄として祀り上げ、学校教育の現場では、「愛国心」を教えることを導入させました。

安倍からすると、市民は依然として、国家のためには、いつでも命を捧げるのが当然である、国家のしもべでしなかいようです。

なので、「日本vsアジア諸国」の二極間の争いではありません。
なぜなら、日本の市民も、日本政府の行動や考え方により、人を殺し自分も殺される危機にさらされるからです。

「戦争を推し進める国家や利益団体vs市民」という構造の方が、的を得ていると思います。