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はんぐるぐるぐるのブログ

橋の上に寝っ転がって、水が流れるのを眺めてみよう。それか、跳ねてみよう。それか、赤い長靴を履いて、泥の中を歩いてみよう。それとも、丸くなって、雨が屋根に落ちる音に聞き入ろう。人生を楽しむことは、とてもかんたんなんだ。(トーヴェ・ヤンソン、「ムーミン」より)

戦争法案が成立したそうです。

でも、もちろん、諦めませんよ。

安倍の顔を見て嬉しくなる人は、日本と世界に一体どのくらいいるでしょうか。私は暗鬱とした気分になります。日本にいる母親も、もうニュースが見たくないため、テレビは見ないようです。

たしかに、世の中げんなりとすることが多いです。

それより、日本各地で老若男女が参加して法案に反対する社会運動が生まれ、メディアや学者も声を上げたことに注目し、そこに将来への希望を見出してはどうでしょう。

国という抽象的な物体が、私という人間を守ってくれるどころか、戦争を始めたり、他国の戦争に参加したりして、私という存在そのものを脅かす力を持つ。これは大変だ。国が何をするか、しっかり見張らなくては、何が起こるか分からない。

そういった不信感と警戒心を一人一人が持てるようになれば、時間はかかっても、社会が変わっていくと思います。



ヨーロッパでは、シリア、アフガニスタン、イラクやアフリカから続々と長旅で疲れ果てた難民が着の身着のまま逃げ込み、助けを求めています。子連れの人々も大勢いますし、未成年者が単身で危険な道のりに挑むこともまれではありません。

ドイツだけでも、今年だけで、90万人の難民が到着する予定だそうです。

合法な入国手段が無い人々は、大枚をはたいて密入国組織に身の安全を委ねます。定員オーバーのゴムボートや船に乗せられ、地中海で溺れ死ぬ人々、幼い子ども。トラックの荷台で窒息死する人々。ハンガリーで動物のように柵の中に入れられる人々。子どもを抱っこして逃げようとするシリア人の男性に足を引っかけて転ばせるハンガリー人のカメラウーマン。行き場が無く助けを求める人々を、有刺鉄線や警察の機動隊によってシャットアウトする国々。ドイツ各地で難民収容所に対する襲撃や放火事件が相次いで発生しています。誰が何人の難民を受け入れるかケンカしてやまず、お互いに罪のなすり合いをする各国の政治家たち。

人権擁護や平和を崇高な価値として掲げるヨーロッパ連合での出来事のほんの一部です。


悲惨なニュースを目の当たりにすると、悲しくなるのは、自然です。
しかしながら、いつまでも悲しみに打ちひしがれても、被害者の役にも自分の役にも立ちません。
その日その日を精一杯生きることこそが、自分にとっても世のなかにとっても一番良いのではないでしょうか。

ハンガリーがセルビアとの国境に柵を建てる前、国境を越えたある若いシリア人女性は、記者のインタビューにこう答えました。「スェーデンに兄と父がいる。そこに着いたら、たくさん勉強して、たくさん旅行する。」

苦難の中にも、希望の光がきらりと輝いています。
人生とは、つらいことの中にも自分なりにどんどん希望を見出して生きていくことなのかもしれません。