ダブルスタンダード・米国にはへつらう日本政府と日本企業(追記あり) | はんぐるぐるぐるのブログ

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橋の上に寝っ転がって、水が流れるのを眺めてみよう。それか、跳ねてみよう。それか、赤い長靴を履いて、泥の中を歩いてみよう。それとも、丸くなって、雨が屋根に落ちる音に聞き入ろう。人生を楽しむことは、とてもかんたんなんだ。(トーヴェ・ヤンソン、「ムーミン」より)

日本の負の遺産である「明治の産業革命」にまつわる施設が世界遺産に登録され、物議を醸しています。

強制労働に従事させられた朝鮮出身の人々に関しては、「徴用工」であり、強制労働ではなかったという見解を日本政府は示し、公式な謝罪は無いようです。

ところが、朝日オンラインの記事によると、三菱マテリアルは、第二次世界大戦中に日本の捕虜となり、強制労働させられた米国人については、近々公式謝罪するそうです。これらの人々に対しては、日本政府は、すでに公式に謝罪しました。

「三菱マテリアルが謝罪へ 米国人元捕虜の強制労働めぐり」(朝日オンライン記事)

強制労働には変わらないのに、なぜこんなにも扱いが違うのでしょうか。

もちろん、口先だけの謝罪では全く足りませんし、安倍が率いる日本政府が発表した過去への「痛切な反省」が口先だけのように感じるのは、私だけでないと思います。(そもそも、痛切な反省とは、何に対してでしょうか。戦争を始めて、無数の人々を苦しめたことでしょうか。それとも、戦争に負けたことでしょうか。)

でも、やっぱり、公式に謝罪するのとしないのでは、雲泥の差があります。

一方で、米国や米国人、米国軍には、へつらう日本政府と日本企業。

そして、昔の朝鮮、韓国、中国などには横柄で無神経な態度をとる日本。

日本の負の遺産の数々は、日本が開国後に欧米が謳った植民地主義、資本主義や人種差別主義を積極的に受け入れて、応用して、搾取する側の仲間入りをしようとした結果だと思いますがかもしれませんが、そのような姿勢は、100年以上経った今でも、続いているようです。

もちろん、開国前も隣国とのいざこざはあったと思いますが、開国前に、それまでに中国や朝鮮からたくさんのことを学んだ日本が、自分たちを優等、隣国を劣等として捉え、それを民族性などで正当化していたのか。私には分かりませんので、取り消してお詫びします。もしかしたら、鎖国中にもすでに幕府や天皇云々で他国に対する優越感はあったかもしれませんね。

戦後レジーム以前に、日本は、国家ぐるみで、開国からずっと、植民地主義の価値観を自ら物差しにして得た劣等感から脱しきれていないようです。

自分たちで積極的に受け入れてきた負の考え方ですので、自己の努力によって、また見直すことができるはずです。開国によって、いろんな変化がもたらされ、それが今日まで続いていますが、やはり、
負の遺産は負と認めて、過去の過ちを反省し、過去の教訓から学び、新しい価値観や、隣国と平和を築く道を模索するのが、日本の課題ではないでしょうか。

★★★

誤解の無いように追記させていただきます。
この記事を読むと、もしかしたら、日本の負の過去を、全て欧米や植民地主義のせいにしている、日本を被害者扱いしているといった印象が生じてしまうかもしれませんが、そうではありません。

開国前も、日本にはそれぞれの時代において、日本なりの社会問題や不公平なことが無数にあったと思います。そして、隣国と戦をしたり、血みどろだったでしょう。開国後も、日本は、欧米などの強国の脅威を前にして、それらに追いつくプレッシャーはあったとしても、自由意志で、植民地主義などを積極的に受け入れて、実行しましたし、侵略戦争も日本の責任です。そして、日本における戦後から今日までの社会問題も、全て日本が作り出したものです。

なので、きっかけはどうであれ、日本の負の遺産は、すべて日本の責任です。

だからこそ、変わろうと思えば、変われると思うのです。

100年以上も前にでっち上げられた人種や民族の優劣なんて、捨てちまえ!
自分たちで、自分たちの人間としての価値を認めれば良いじゃないか。
そして、いかなる人も、人種・民族じゃなくて、「先進国」・「発展途上国」でもなく、
同じ人間として尊重しろ!
と叫びたいのです。