「怪しいお米 セシウムさん」の神経
東海テレビ「ぴーかんテレビ」が起こしたテロップミス事件。「怪しいお米 セシウムさん、怪しいお米 セシウムさん、汚染されたお米 セシウムさん」とダミーを流した。
コーナー終了直後に「違う映像が出てしまいました。考えられないような不謹慎な内容でした。本当にすみませんでした」と謝罪したが、時遅しとなった。
事故の原因を東海テレビは「テロップ制作担当者が、“夏休みプレゼント主義る祭り”の岩手県産ひとめぼれ10kg当選者が決定される前に作成したリハーサル用のダミーのテロップが、操作ミスで送出されたため」と発表した。
「リハーサル用だったとしてもテレビ局として悪ふざけが過ぎているのではないか」ということで、番組休止になった。
この事件(東海は事故といっているが)の本質は、多くのメディア制作部が抱えている本質的問題だ。なぜなら、事故であるという『意識』からか当事者の処分(公開されない)がしっかりされているのか?はなはだ疑問だからだ。
業界ではこのような予定外のデキゴトを「放送事故」というが、今回の件は事故なのだろうか。間違ったテロップを流したことは事故といえるだろうが、問題はそこに流れる制作姿勢の(悪意)がさらされた事件であることだ。
笑福亭鶴瓶の下半身さらし事件も(放送事故)ということになっているが、生中継のハプニングではなく、中継切り替えのたるみからでた(無意識の悪意)にある。
2000年12月31日『進ぬ!電波少年』の21世紀へのカウントダウンフライング事件。意図的にカウントダウンを2分時計を早めたため非難が殺到した。
意図的にもかかわらず「放送事故」として扱われることになった。
wikiでは「この件は当時、放送におけるさまざまな規制に敢えて挑戦した演出が過ぎたものとなってしまった一例として扱われ、制作担当者に対して重い処分が下されることはなかったと言われている。」
このように現場サイドでは このくらいののりがないと視聴率は取れない…という空気がいつもある。特にバラエティ系の制作現場は熾烈だ。
「怪しいお米 セシウムさん」事件もそうだ。ここに見えてくる制作現場を想像して欲しい。東海放送の釈明「当選者が決定される前に作成したリハーサル用のダミーのテロップが、操作ミスで送出されたため」ということは、一度リハーサルで流されているということだ。誰もこれを指摘し指導しなかったのだ。笑い声すら想像される。
東海テレビでは、浅野碩也社長を本部長とする「セシウムさん字幕騒動問題」対策本部を設置し、不適切内容のリハーサル用テロップが番組本番で誤送出された原因を調査し検証、原因が明らかになり次第この問題に関与した社員及び外部スタッフを懲戒処分する旨を公式発表した。
原因はシンプルだ。東海テレビは「誰を当事者にするのか?」「どう処分を決定すれば事態がおさまるのか?」そのことにエネルギーを注いでいるように見える。
制作会社の足切り処分で終わりにならないように祈るばかりだ。