6月29日は 六甲読書クラブの日。
毎回、気になる本を取り上げ、ポイントや読みどころをお話して
ディスカッションします。
昨日取り上げたのはこの本。
デシの『人を伸ばす力』です。
関学のビジネススクールの授業でも何度も言及されていました。
組織のマネジメントだけでなく、
教育や子育てにも幅広く応用可能なヒントが詰まっています。
読書会はまず、デシの主張を簡単にまとめるところから。
デシはこう問いかけます。
オットセイは飼育員のトレーニングで芸をする。
芸をしたらごほうびに魚がもらえるからだ。
飼育員がその場にいなかったら――魚がもらえなかったら
オットセイは芸をやめる。
飼育員がそこにいなくて、魚を与えなくても
芸をしてもらうにはどうしたらいいか?
つまり、
自分がそこにいなくても、部下や子どもが
こちらの期待する行動を続けてもらうにはどうしたらいいか。
ということです、
そのために考えるべきは「内発的動機づけ」。
外からの圧力ではなく、自分から学びたい、やりたい、という意欲をもたせること。
一方、ごほうび(報酬)を与えてやる気を起こさせるのは
「外発的動機づけ」といいます。
報酬のほかに、〆切、監視、評価、競争、規制・・・など。
報酬を受けると、活動そのものに対する興味が薄れ、
それを得るための手っ取り早い方法を考えるようになります。
報酬がなくなると(減ると)モチベーションが急降下。
いい点をとればおこづかいをくれた→がんばった
たとえば
→あるときからおこづかいが減る→モチベーション下がる
→おこづかいくれなくなる→モチベーション完全に下がる
内発的動機づけに必要なこととしてデシは3つあげています。
1 自己決定させること
2 有能感(うまくできる、という感覚
自分のやっていることが成果につながっている実感)
3 人間関係をもたせること
そのそれぞれについて説明して、
あとは参加メンバーの仕事の現場でのエピソードや解決方法などを
自由に話していただきました。
最初に話題になったのが
「お教室(趣味系)」運営における生徒のモチベーション維持。
参加費、お教室の内容、クールの回転(ワンクール何か月?)などによって
生徒さんのモチベーションのあげかたもさまざま。
そこから、「お教室とサロンの違い」というトピックが示され(一同、深く感心)
「規模が拡大するとモチベーションのあげかたも違ってくるのでは」
という意見も出ました。
最も議論がもりあがったのは「男性と女性のモチベーションUPの違い」。
男性は目標や競争、評価でモチベーションを上げることが比較的容易ですが
女性は・・・目標を設定されてもそこまで素直にはなれないかも・・・
では女性のモチベーションはどうやって上がっているのか?
みな自分の経験をもとに意見を出しあい、「名言」連発
T川さん、S本さんの名言には全員が思わずメモメモ・・・・「語録」ができそうです(^O^)
スゴク刺激的な議論になって、
私自身「なるほど~」と思うこともしばしば。
これはもっと突き詰めたら面白いことになりそう!
ひとつだけいうと、
女性は自分でこまかくモチベーションを上げるのがうまい、ということです。
モチベーションの種を拾って、ちょこちょこっと充電してます。
それも、仕事とは無縁のことから、仕事のモチベーションにつなげる。
六甲読書クラブは、もともと私がず~~っと前からやりたかった企画でした。
コツコツ続けるうちに、レギュラーメンバーも増え、
同時に 毎回のディスカッションがどんどん深く濃く、キレのいいものに。
いちおう私の主宰にはなっていますが、
みなさんに育てていただいて、みなさんの会になっているなぁ~~、
と、それがしみじみ嬉しいです。
これからも末永くよろしくお願いします!