12月23日。今日は流石に混沌を極めた我が根城を、暮れの大掃除というやつで6時間掛けて片付けました。前回のブログに書いた片岡義男さんの「文房具を買いに」の文庫本を探すのがテーマの掃除でしたが、それはついぞ出て来ませんでした。足が生えて出て行ったというやつでしょう。

大量の本(月に最低10冊読みを16年間続けている)を整理していたら、映画を観て良かったので原作を読もうと買ってあった「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が出て来ました。完全に忘れていました。私は東野圭吾さんを読んだことがありません。でも、映画化されたものは大概、結果として観ているんですよね。


映画では雑貨店の店主である浪矢雄治を西田敏行さんが演じていましたが、私的に気になったのはやはり「手紙を書く筆記具は何を使っているのか?」ということ。そして他にもあと2人、手紙を書く場面があるのですが、先に言ってしまえば、PARKER、BIC、Tombowであることはすぐに分かりました。

パーカーのボールペンはジョッターとソネットしか知らないので、ペンの種類まで細かい判別には至りませんでしたが、多分ソネットの高価格帯のものに間違いないと思います。普通なら万年筆ということでしょうが、ここではポールペンが使われている。でも、ボールペンで正解な気がします。製作者は様々考えたのでしょうが、安価なものではなく、パーカーの上質な書き味で、大切な手紙の返事を綴ったのですね。

ナミヤ雑貨店に潜入した敦也達が使ったボールペンはBICの1961年に発売されたロングセラー油性ボールペン、オレンジEG。過日の文具女子博でも、オリジナルグッズとしてこのコラボ商品が売られてました。


そして私が一番反応したのは、後に起業家となった晴美が使っていた赤いトンボの水性ボールペン ZOOM505。まさかこういう場面でこのZOOMが登場した事は本当に驚きで、嬉しかった。晴美はキャップを嵌めずに書いていました。なるほど。こちらはかなりの重量があるので嵌めるとバランスが微妙で、私も外して使うことが多いです。因みに私は、トンボ鉛筆創立100周年記念ver.カラーのレッドを愛用しています(写真下。上はOHTOの優秀な水性ボールペン「リバティ」)。ZOOM505は、海外では「HAVANNA」の愛称で呼ばれ、1989年にはDesign Innovationを受賞、続く90年にドイツの国際デザイン賞であるiF Design Awardを受賞するなど、非常に高い評価を受けて来ました。これとは別に、発売30周年記念限定品もあります。ファーストモデルが1986年に発売となったのですが、記念モデルは、アルマイト加工による超クールなメタル感のミラーコートで仕上がっています。こちらは店頭でまだまだ見掛けますね。見つけたら即買いでしょう。



私はもう一本、ブラウンカラーのシャープペンシルも愛用しています。ご覧の通り、太軸のシャープペンシルは非常に存在感が有りますよね。とにかくカッコいい(隣はPILOTのS20)。




いつか書きたいと思っている「ツバキ文具店」に行く前に(そちらは長文必至なので 笑)、「ナミヤ雑貨店」を少し書きました。映画も自分の趣味のこだわりで観ると、また楽しみも増えますね!