これが、一発勝負の入試の怖いところです。よりによってそれが本命のところで起こるとは・・・、きっと私もどこかで「大丈夫」と安心しきっていたのかも知れません。

 翌日、T君のお母さんから電話がかかってきました。

「本人が直接言いたいそうなので・・・」
私は、この辺でピンと感づきました。
「・・・実はですね・・・学院に・・・・
・・・合格しました!!」
「(笑)おめでとう。」

今年の入試は出題傾向にない変わった問題が出されたので、かなり荒れた入試になったようです。
T君が何点取れて何位で合格したかは分かりません。ただ、私が思うには、彼が今まで積み上げて着た実力が最後に効果を出したようです。
本人はいつもに比べて出来なかったと嘆いたようですが、もともといつもの実力は合格圏Aランクに近かったので、普通にできれば合格点を余裕で超えているはずです。
そのおかげで、いつもより出来ない科目があっても他の科目で救われたのだと思います。やはり、入試は一発勝負。念には念を入れすぎても入れすぎることは無いのだな・・・と私も痛感しました。

 最後に私は彼にこう言いました。
「では、これからするべきことを言います。
 遊びなさい。
 今まで遊んで無かったのだし、人生でこれほど、気楽に楽しい気持ちで遊べる時期もないぞ。一週間、二週間くらい、好きなことをして遊びまくりなさい。」
「はい!!遊びます!」

TM君(完)