50年前の韓国の女性達 | あくまでも私的な韓国

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2008年、韓国生活とブログが、ほぼ同時にスタートしました。2021年の肺癌手術を経て、終活を念頭に置きつつ、日々を生きたいと思っております。

昨日は水曜日恒例の

韓国人主婦の皆さんとの会話授業の日。

昨日のテーマの一つ

ペラペラ일본어 수다 프리토킹(時事日本語社) P107の

「○○に憧れています」

例:小さい頃、あなたが憧れていた人/ものは?

に対する、現在50代前半のギョンスクさんの答えは

非常に興味深いものだった。


ギョンスクさんが小学生の頃

韓国の道徳の教科書に

「大きな顔の岩」というのがあったそうだ。

友人のヨンソンさんの記憶の補足もあり

それが、ハリウッドにある

アメリカ歴代大統領の顔が彫られた岩だと分かった。

話の詳細は忘れたようだったが

要は、アメリカ大統領のような偉人になりたい

ということらしかった。


ギョンスクさんは前回の授業のテーマの一つ

「もし生まれ変わるとしたら、男VS女」でも

即答で「男です」と答え

女性として色々ご苦労があったのだろうなとは思っていた。


ギョンスクさんは慶尚北道(キョンサンプクド)

星州(ソンジュ)生まれだ。

太白山脈に連なる山間部で

最近そこを訪れたというギョンスクさんは

何も無い田舎で驚いたと言っていた。


※星州郡庁HP

http://www.seongju.go.kr/S0001/ 


ギョンスクさんがまだ、とても幼かったある日

舅姑と暮らしていたギョンスクさんのお母様が

特別な理由も無しに、1週間ほど

狭い部屋に閉じ込められたことがあったそうだ。


ギョンスクさんが大きくなって聞いた話によると

お母様は毎日2,3時間の睡眠時間しかなく

舅姑に用事を言いつけられていたそうだ。


めったに実家に帰ることも許されず

交通手段もないほどの田舎なので

帰省には籠(かご)を利用しなければならず

実質、帰省は殆んど出来なかったようだ。


ある時ギョンスクさんは

自分が狭い所に入ると

異常な恐怖感に襲われることに気づいたそうだ。

本人も、恐らく幼児体験のトラウマだろうと言っていた。


ギョンスクさんは韓国人には珍しく(失礼w)

おっとりと物静かに話す女性で

自然と読書を愛し、登山が趣味だが

お母様が、そんな壮絶な仕打ちを受けていたなど

今まで思いも及ばなかった。


現在中高年になっている韓国人が

年老いた母親をとても大切にするのには

こんな時代背景があったからなのかも知れないと

改めて思い当たったのだった。




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