• 韓国の4基目のAPR-1400が営業運転を開始
  • カザフスタンの原子力発電への機運高まる
  • エクイニクス、オクロからの原子力調達の趣意書に署名
  • 英国の宇宙資金が原子力プロジェクトを後押し
  • WIPPエレベーター問題で安全性に懸念
  • NRC監察総監:核医学安全性アドバイザーには利益相反があった
  • ハンフォード・サイトのホットセルをアップグレード
     

韓国の4基目のAPR-1400が営業運転を開始

韓国水力原子力(KHNP)は、韓国の新ハヌル原子力発電所2号機が営業運転を開始したと発表した。 このユニットは、サイト内にある 2 基の APR-1400 原子炉のうちの 2 基目であり、さらに 2 基が計画されている。新ハヌル2号は2023/9/7に韓国原子力安全委員会(NSSC)から運転許可を取得し、規制当局の予備検査を完了した。 241体の燃料集合体を原子炉の炉心に装荷する作業は、9/11~18までの間に実施された。電気出力135万kW 加圧水型原子炉は 12/6に初臨界、12/21 送電を開始していた。

新ハヌル1,2号機(画像:KHNP)

 

カザフスタンの原子力発電への機運高まる

カザフスタンのカシム・ジョマルト・トカエフ大統領は、国民の関心を測るための国民投票を望んでいる。「カザフスタンは電力不足に直面しており、その主な原因は老朽化したソ連時代の火力発電設備である。... カザフスタン国立原子力センターのエルラン・バチルベコフ所長は、「新しい火力発電所を建設する可能性が低くなっていることを考えると、原子力のような効率的で環境に優しい代替エネルギーを調査することが急務である」と述べている。

(画像:米国原子力学会)

 

エクイニクス、オクロからの原子力調達の趣意書に署名

相互接続プラットフォームを介したデータセンターを対象とする不動産投資信託(REIT)のエクイニクス社は、燃料取替なしに10年以上の運転が可能で、最大15,000kWの原子力発電が可能なSMRを保有するオクロ社と、初の小型モジュール炉取引の趣意書に署名した。同REITは、今回締結した基本合意書に基づき、オクロから最大50万kWを調達する。

オクロ社SMR「パワーハウス」(画像:オクロ)

 

英国の宇宙資金が原子力プロジェクトを後押し

英国宇宙庁から資金提供を受ける11 件の国際宇宙プロジェクトの中で、原子力を特徴とする2プロジェクトが選定された。 ロールス・ロイスのBWXTとの協力には、宇宙発電ミッションのための核分裂原子力システムの研究を推進するために118万ポンド(2億2,700万円)が授与され、レスター大学が主導する国際プロジェクトには80万ポンド(1億5,400万円)が授与される。

ロールス・ロイスのマイクロ原子炉は月面基地に電力を供給できる可能性がある(画像:ロールス・ロイス)

 

WIPPエレベーター問題で安全性に懸念

米国防核施設安全委員会(DNFSB)は、ニューメキシコ州にある廃棄物隔離パイロットプラント(WIPP)について、建設中のエレベーターとユーティリティ・シャフトに関わるインシデントを受けて、安全上の懸念を表明した。1月に発生したインシデントでは、廃棄物巻き上げ機の故障により、2人の作業員が地下1,500フィート(460m)から動けなくなった。

(画像:Carlsbad Current Argus)

 

NRC監察総監:核医学安全性アドバイザーには利益相反があった

米NRC(原子力規制委員会)の監察総監(IG)は、核医学の誤適用に対する追加報告を命ずるかを検討した際、2人のアドバイザーが利益相反に陥っていたことを明らかにした。この調査により、NRCには利益相反を審査する方針が存在しないことも明らかになった。

イラスト:アイーダ・アメール/アクシオス

 

ハンフォード・サイトのホットセルをアップグレード

ワシントン州ハンフォード・サイトの222-S研究室では、直接供給低レベル放射性廃棄物(DFLAW)プログラムによるタンク廃液処理に備え、改良工事が進められている。このプロジェクトは、廃棄物サンプルを検査する要員を遮蔽するホットセルと呼ばれる放射線封じ込め室に重点を置いている。

ハンフォード施設の 222-S 研究室ではホットセルの冷戦時代の窓の交換を含むアップグレードが進行中( 写真:DOE)