ザポリージャ原発のロシア側居直り強盗団が、なんと発電所開所40周年記念イベントを開催。盗人猛々しさ、ここに極まれり。

初代所長も参加したということだが、旧ソ連時代の所長ことなので、今でのロシア側の言うことを聴くような人物なのだろう。

ユーリ・チェルニチュク「所長」は、「条件が整い次第」いつでも発電所運転再開の準備ができているとうそぶいたようだが、どういう「条件」なのか?今の状態で6基再開などできるわけもない。(その辺は、(コラム)ザポリージャ原発は再稼働できるのか?を参照ねがいたい)

40年間の発電量を、モスクワ、サンクトペテルブルグの消費量と比べているが、ザポリージャ原発からロシア国内への送電網はつながっていない。やっぱり、この電源強奪がロシアの狙いだというのが透けて見える。

 

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同発電所は2022年の秋以来発電していない

https://tass.ru/ekonomika/19963691

 

同発電所は2022年の秋以来発電していない

2/12、ザポロジェ州エネルゴダル発、タス通信-ザポロジェ原子力発電所(ZAES)のスタッフは、適切な条件が整い次第、いつでも運転を再開できるよう準備を整えている。ユーリ・チェルニチュク発電所長は記者団にこのように語った。

 

ザポロジェ原子力発電所のような原子力施設が、ほぼ2年間にわたり戦闘の最前線にあるのは世界でも初めてである。 2022年の秋以降、同発電所は発電を行っていない。

 

「それにもかかわらず、スタッフは原子炉ユニットの安全を確保し、発電所を正常な状態に維持することができた。 今や、我々は状況が整い次第、いつでも発電所の運転を再開し、人々に利益、熱、光をもたらす準備ができている」とチェルニチュク氏は発電所の40周年記念イベントで述べた。

 

1984 年の立ち上げに参加したザポロジェ原子力発電所の初代所長、ウラジーミル・ブロニコフ氏は、事業の安全がチームの最優先事項であると強調した。「原子力事業者は安全性と発電の間のバランスを見出ださなければならない。 ザポロジェ・プラントではずっとそのようにしてきた。」とブロニコフ氏は強調した。

 

ザポロジェ原子力発電所40周年の年には、多くのイベントが計画されていると発電所側は報じた。文化的、精神的、道徳的伝統の保存と発展を促進する公的団体の国際組織「国際社会指導者会(Лидеры мирового сообщества)」の会長で、スモレンスク原子力発電所を建設した原子力科学者ユーリ・サラエフの未亡人ラリサ・ゴルチャコワ氏は、若者とベテランの原子力従事者が協力し続けることが必要だと述べた。

 

「ロスエネルゴアトム退職者組織と協定が締結され、ロシアのイメージと海外でのロスアトムの権威を向上させることを目的とした、科学的、実践的、教育的な国際プログラムが実施されている。 私たちは、各国のベテラン原子力科学者の参加を得て、ディスカッションプラットフォームを構築している。我々は、才能あるロシアの若者を科学に引き付けるために多くの取り組みを行っている。発電所開所40周年を記念して、青少年向けのオリジナル詩や歌のコンテストを開催する。」

 

発電所について

ザポロジェ原子力発電所の建設は 1979 年に始まり、1984 年に1号機が運転開始した。 特別なフローのスピード作業方法を伴うスピード建設で、工期を 25% 短縮した。 1984 年から 1987 年にかけて、4基の発電ユニット稼働するようになり、1988 年には発電所増設プロジェクトが採択され、さらに 2 基の建設が行われした。 それぞれ公称電気出力 100万kW の原子炉を備えた合計 6基の発電ユニットが建設され、運転された。 運転期間全体を通じて、発電所は 1 兆 2,000 億キロワット時を超える電力を発電した。 この発電量はモスクワに 30 年間、サンクトペテルブルクに 50 年間の供給が可能だ。