本州北上の旅 ~6日目~
August 16, 2010
Route:
久慈→八戸
6日目の朝を迎える。
いつもの様にホテル前で車輪を取り付けギアの確認をする。
左ギアが固く思うように変えられない。
長旅で壊れてしまったのだろうか。
左ギアはほとんど使うことがないため、そのまま出発する。
数分後、コンビニに立ち寄り、自転車を止め、鍵をかけようとした時に初めて気がついた。
左の指が思うように動かないことを。
特に小指と人差し指がまるで麻痺したように動かない。
職業柄、ただ事ではないことは容易に想像できた。
この旅をここで終えて帰るべきなのか。
長い間試行錯誤したが、結局その問いを僕は受け入れることができなかった。
指に負担をかけないように走り続けよう。
そう心に決め、再び自転車をこぎ始めた。
心とは裏腹に天気は晴天。
楽しいサイクリングになるはずだったのに。
左指の不安を拭いきれず、僕の心は終始曇りがちだった。
海辺の町ではカモメの群れが優雅に羽を広げ夏空を舞っていた。
海に沿って草原が広がっている。
進めば進むほど青と緑だけの世界となる。
「種差海岸」。
家族連れ、カップルが芝生に横になり憩いのひと時を楽しんでいる。
すぐさま僕も横になり左指の不安で滅入っていた疲れを癒す。
ここにずっといたい気持ちにかられる。
この旅を通して一番のお気に入りの場所。
田舎道に小さな踏切。
その向こう側には太平洋が広がっている。
心が癒される素敵な道だ。
「蕪島」へ続く海岸線。
ダイナミックな光景が広がる。
道端の展望台に上がり太平洋を一望。
地平線の遥か彼方まで見渡せる。
「蕪島」。
ウミネコの繁殖地として有名な場所。
大勢の海水浴客で賑わいを見せていた。
蕪島から「八戸港」を望む。
釣りを楽しむ人々、漁から戻ってくる漁船。
海の町ならではの光景だ。
ついに青森県にやってきた。
八戸市街にある「フルーツ&パーラーおだわら」でスペシャルフルーツミックスパフェにありつく。
明日の目的地はむつ市。
いよいよ下北半島を一周する。
これ以上左指が悪化しないようにと早々と身体を休めた。
本日の走行距離
66.21km


















