ロシアの作曲家、セルゲイ・プロコフィエフが唯一残したフルート・ソナタを今日は紹介する。
プロコフィエフはこのソナタについて、「わたしは長い間、フルートのための音楽を書きたいと思っていた。この楽器は、不当に軽視されていると思っていたからである。わたしは、繊細で、流暢な古典的スタイルの作品を書きたかった。」と語っている通り、プロコフィエフにしてはかなり古典的なスタイルのアプローチになっている。この作品の前後は、バレエ音楽『シンデレラ』や交響曲第5番、映画音楽『イワン雷帝』といったプロコフィエフを代表する作品を発表した時期でもあり、それらの作品の完成度と高さと引けを取らない完成度はこのフルート・ソナタはある。プロコフィエフ特有の楽想の面白さと技巧の躍動。古典的なスタイルの中で躍動するプロコフィエフの魂をフルートの響きだけで体感する事が出来る珠玉の逸品だ。
ここで紹介する工藤重典の演奏は流石の表現力である。どことなくアンニュイな雰囲気を纏った音色が印象的であるものの、両端楽章で聞かせる迸るパワーにはきらりと光る輝きが冴え渡っている。藤井一興のサポートも燻し銀の輝きを見せている録音で、これは名盤だ。
【推奨盤】
工藤重典(Fl)/藤井一興(Pf)[1981年12月録音]
【fontec:FOCD9179/80】
プロコフィエフはこのソナタについて、「わたしは長い間、フルートのための音楽を書きたいと思っていた。この楽器は、不当に軽視されていると思っていたからである。わたしは、繊細で、流暢な古典的スタイルの作品を書きたかった。」と語っている通り、プロコフィエフにしてはかなり古典的なスタイルのアプローチになっている。この作品の前後は、バレエ音楽『シンデレラ』や交響曲第5番、映画音楽『イワン雷帝』といったプロコフィエフを代表する作品を発表した時期でもあり、それらの作品の完成度と高さと引けを取らない完成度はこのフルート・ソナタはある。プロコフィエフ特有の楽想の面白さと技巧の躍動。古典的なスタイルの中で躍動するプロコフィエフの魂をフルートの響きだけで体感する事が出来る珠玉の逸品だ。
ここで紹介する工藤重典の演奏は流石の表現力である。どことなくアンニュイな雰囲気を纏った音色が印象的であるものの、両端楽章で聞かせる迸るパワーにはきらりと光る輝きが冴え渡っている。藤井一興のサポートも燻し銀の輝きを見せている録音で、これは名盤だ。
【推奨盤】

工藤重典(Fl)/藤井一興(Pf)[1981年12月録音]
【fontec:FOCD9179/80】