今日はアメリカの作曲家、アーロン・コープランド(1900~1990)の名曲『アパラチアの春』を紹介する。
初演時は、小編成のオーケストラによる演奏だったものを、作曲家自ら大編成のオーケストラのための組曲版に編曲したものだ。話の舞台は、アパラチア山脈の麓の若い開拓民とその花嫁の結婚式と披露パーティーで、時は春。音楽はまさに、アパラチア山脈の美しさを的確に捉え、そのパッションと盛んな喜びを如何なく感じることのできる作品といえる。ちなみに、「アパラチアの春」の初演の際に舞台セットは、彫刻家のイサム・ノグチがデザインした事は有名な話しだ。
バーンスタインの演奏については、想像に難くないだろう。2つの録音共に、アパラチアの風景を壮大かつ劇的に描き上げているが、とりわけ、後半部のシェーカー教徒の讃美歌の美しさはロス・フィルの演奏が際立っている気がする。
【推奨盤】
レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック[1961年10月録音]
【SONY CLASSICAL:SRCR 9945~6】
【推奨盤】
レナード・バーンスタイン:ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団[1982年7月録音]
【DG:POCG-9573】