モーツァルトが残した有名な変奏曲、いわゆる「キラキラ星の主題による変奏曲」を紹介する。
そもそも、誰もが知る「キラキラ星」のメロディはフランスの民謡に起因しており、モーツァルトがこの作品を書いた当時、パリで流行していたといわれている。
作品は12の変奏から成っているが、作曲家からの細かい指示は楽譜上にはあまり記されていない。その為、演奏する側のセンスが音楽へと「もろに」表出してくるといえる。エッシェンバッハの演奏は、粒の細かい明晰な音色で纏め上げており、華美な表現を控えた手本となるような個人的には理想的な演奏といえる。

【推奨盤】
乾日出雄の揺蕩うクラシック音楽の臥床
クリストフ・エッシェンバッハ(Pf)[録音年不詳]
【DG:POCG-7048】