神童というと 真っ先にモーツァルトが頭に浮かぶが、メンデルスゾーンもなかなかの神童として活躍していた。彼が12歳から書き上げた13曲の弦楽器のための交響曲(シンフォニア)はその頃の代表作として録音もいくつか残されている。特にこの8番は管弦楽版にも彼自身が編曲をした自信作といえ、彼の早熟振りが聴ける。モーツァルトの音楽を「よりシンプルに」した感じの作品だが、後の彼の作品に通ずる響きが随所に登場するので、聞いていて飽きない作品といえる。
オルフェウス室内管弦楽団とハノーヴァー・バンドの紹介するが、どちらも甲乙つけ難い演奏を繰り広げている。瑞々しい流麗な音楽造りのオルフェウス室内管弦楽団。古楽器ならではの鋭敏かつ鮮明なアンサンブル。どちらも名盤といえる。

【推奨盤】
乾日出雄の揺蕩うクラシック音楽の臥床
オルフェウス室内管弦楽団[1991年12月録音]
【DG:POCG-1668】


【推奨盤】
乾日出雄の揺蕩うクラシック音楽の臥床
ロイ・グッドマン/ハノーヴァー・バンド[1992年11月&1993年3月録音]
【RCA:82876 60427 2(輸)】