ピアノを少しでも嗜んだ事のある方ならば、一度は弾いたことのある曲といえるかもしれないバダジェフスカの『乙女の祈り』を紹介する。1834年に生まれ、1861年にこの世を去った短命なテクラ・バダジェフスカは女流ピアニストとしても活躍し、サロン風のピアノ曲を34曲書いた作曲家でもある。

恋に憧れ結婚への祈りを描いたものとも言われているが、如何せん作曲者についてはあまり深くは知られておらず、諸説がゴロゴロしている。それらを抜きにして考えても、作品の持つ華やかでロマンティックな曲想は、何度聞いても色褪せない名曲である。


【推奨盤】
乾日出雄とクラシック音楽の臥床

イエノー・ヤンド(Pf)[録音年不詳]

【DG:POCG-7048】