今日はイタリアの作曲家・レスピーギが残した『ブラジルの印象』を紹介する。この曲はレスピーギがブラジルへ演奏旅行で訪れた際、ブラジルの音楽に魅了され、そのときに触れたいくつもの音楽をモチーフに帰国後に作曲された。3つの曲からなり、それぞれ「熱帯の夜」「ブタンタン」「歌と踊り」と題されている。1曲目は熱帯の夜風を耳で感じることができ、3曲目ではブラジルの陽気でダンサブルな空気が感じられる。で、2曲目の「ブタンタン」、サン・パウロにある毒蛇研究所の名前らしい。その意味を聞いてから聴くと、なんとも言い難い鬱屈した空気が納得できる。ベルリオーズの幻想交響曲でも使われているレクイエムの一部が引用されているのも特徴といえる。
【推奨盤】

デュトワ/モントリオール交響楽団[1996年6月録音]
【DECCA:455 983-2(輸)】
【推奨盤】

デュトワ/モントリオール交響楽団[1996年6月録音]
【DECCA:455 983-2(輸)】