フランスの作曲家、エミール・ワルトトイフェルの作品を紹介する。ダンス・ミュージックのような大衆向けの作品を残し、現在は「スケートをする人々(スケーターズ・ワルツ)」とワルツ『女学生』でのみ知られているといっても言い過ぎではないといえる。ここで紹介する『女学生』は彼の代表作であるが実に親しみやすい快活なワルツである。本来は『学生の楽団』と訳されるはずの原題が、何を血迷ったのか『女学生』というタイトルで日本では今日まで来てしまっている。まぁ、曲の雰囲気は学生たちの元気溌剌にして無垢な陽気さを上手く表現しているといえ、どちらのタイトルでもそれはそれでいいような気がする自分である。

【推奨盤】
乾日出雄とクラシック音楽の臥床
ウィリー・ボスコフスキー/モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団[1976年録音]
【EMI:SAN-37】