年金記録漏れ 原因経緯など徹底究明へ 総務省・検証委 | 姫路

年金記録漏れ 原因経緯など徹底究明へ 総務省・検証委

年金記録漏れ問題の原因や責任を追及する「年金記録問題検証委員会」(座長・松尾邦弘前検事総長)の初会合が14日、総務省で開かれ、約5000万件の年金記録が宙に浮いた経緯などを徹底究明し、1カ月以内に中間報告をまとめることで一致した。歴代の厚生相・厚生労働相、社会保険庁長官を含めた関係者の参考人招致を行い、今年秋までに最終報告書をまとめる方針だ。
 会合には、斉藤忠夫委員を除く6人のほか社保庁の村瀬清司長官、厚労省の太田俊明官房長が出席。冒頭、菅義偉総務相は「年金制度への国民の信頼や期待を取り戻すことが政治と行政に課せられた最優先課題。問題発生の経緯、原因、責任を調査、検証し、明らかになった事実については包み隠さず公表することで、徹底的にうみを出すお手伝いをしてほしい」とあいさつした。村瀬長官は、ずさんな管理が表面化した背景について「すぐに異動する本省キャリアと社保庁の幹部、現場にとどまる地方事務官の3層構造に問題があった」と述べた。また、5000万件の記録漏れなど相次いで問題が浮上していることについて「これ以上はない」と明言した。
 検証委では今後、基礎年金番号に統合されず宙に浮いた5000万件の記録紙台帳にはあるがオンラインデータには入っていない1430万件の記録年金支払いの領収書はあるのに社会保険庁、市町村ともに記録がないケース--に絞って検証する。
 委員からは厚労省、社保庁に対し「国民の理解を得ようとする説明が決定的に不足している」との批判が続出。オンライン化を導入した79年当時の作業量や人的体制、基礎年金番号を導入した97年当時の制度設計の資料について村瀬長官らに早期提出を求めた。また、必要に応じて社会保険事務所などを現地調査することも申し合わせた。次回会合は26日に開く。
 検証委は、安倍晋三首相の指示を受け、年金の所管官庁である厚労省でなく、行政全般に対する評価・監視権限を持つ総務省に設けられた。同省には年金保険料の納付記録がなく、本人にも領収書がない人の救済を図るための第三者委員会も本省内と各都道府県に順次設置する予定だ。
 年金記録のずさんな管理をめぐって与党内からは「歴代の厚労相の責任も追及する」(中川秀直自民党幹事長)などと、基礎年金番号導入にかかわった菅直人民主党代表代行のほか、小泉純一郎前首相ら歴代の厚相、厚労相の責任追及を求める声が上がっている。