読んでおきたいとズ~と思っていたのですが
ズルズルときてしまった。
小説に関して、そんなのありませんか?
それにしても出版から20年以上の時を経て映画化(@_@)
コリャ凄い!
そこで週末に読んでみたのです。
1Q84が村上春樹氏の作品ロストヴァージンだったのですが
この「ノルウェイの森」も生と死、男と女、正常と狂気、愛と性
紡ぎだされる展開はどちらも24(トゥエンティーフォー)的なのだ。
映像になったときに、その展開のメクルメク感覚はいかんなく発揮されるか?
読んだ直後に「主人公」の名前が出てこない
って経験ありませんか?
1Q84では天吾くんと青豆さん(ダイゴとエダまめって記憶もあるが( ̄_ ̄ i))
だが「ノルウェイの森」は、読了後にすぐ主人公の名前がでてこないんだ。
彼の目線で読んだからか?
村上春樹氏が主人公にのめりこんで書いているから
登場人物が主人公を”ワタナベくん”と呼んでいても
読んでいる最中は、意識からとばしているように読んでしまったらしい。
人生の見通しを失いがちのいま
自分がどこにいるのか、どこへ向かっているのか、
自分はだれなのか?
愛するヒトが苦悩するさまをみて
自分は何をすべきなのか、何をしてあげるべきか
自分の行動は正しいのか間違っているのか
そんな答えのない「問いかけ」はだれにも普遍のなやみでしょう
思春期や青年期だけが青臭い時ではない
いつだって「今が」一番つらいと感じるのではないかな?
愛するヒトへの無力感ほどコタエルものはない
真っ向から向き合おうとして
ぶつかって、えられる無力感
生きることの意味や愛されることの意味に飢えている現代だからこそ
そんな普遍的なテーマについて悩み、苦しんでいる主人公にのめりこむのだろう
「ノルウェイの森」は映像にこそ向いている作品だろう。
読んでから観るか、観てから読むか?
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上下巻を読んでも、それほど疲労感はないな
文書の天才だと思う。
構図は20年前と1Q84ではそれほどかわっていない。
そこに全ての読者をひきつける本質があるように思う。