「なぜヒットするのかわからない」から「誰が買っているのかわからない」時代へ! | "ナレッツェリア"

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ビジネスの智恵工房

ヒットすると、何かしらの統計にあらわれたり、露出がふえてくるもの..
たとえば、amazonの売り上げチャートや価格.Comに顔をだすのだろう

どこで売れているのかまったく見当がつかないけれど、
確かにヒットしているというCDが存在する
という。

6月24日にリリースされたJ-ROCKノンストップカヴァーアルバム
俺歌 ~Around30 J-Rock Non-Stop Cover~』が、
その奇妙な現象を巻き起こしている作品。


ロングテールCDとでも言うのか?
mixiの「おすすめレビュー」書き込みが1桁のCDとか・・
とにかく専門家のお墨付きとか、売る方のマーケッターが
過去の流通に過去の宣伝方法でやっても売れないのに
市場はもっと深く、広くひろがる深海のようなものなのだろう。


そもそもこのCD、“決して買うことのできないCD”として制作されたそうだ・・、
当初は5000枚という数量限定で全国のパチンコ店(マルハン)とエイベックス社とのコラボで製作した音楽CDなのですが・・・、瞬く間に在庫切れを起こしたのだそうだ。

パチンコチェーン景品専用CDアルバム
『SEVEN POWER SONGS~OREUTA J-Rock Non-Stop Cover~』が
すべての始まり

このCDはパチンコ500玉、パチスロのコイン100枚で交換でき、
2000円相当。
これがインターネットオークションで14000円などの高額で取引される人気となり、
目玉景品となっていたらしい。


つまり、だれもヒットは予想できなかったビックリマーク

そんな状況の中、一般販売のために新たに5曲のJ-ROCKの名曲カヴァーを追加収録し、
12曲入りフルアルバムとして満を持してリリースされたものが、『俺歌』

ここまでは・・・
米国のバン・クライバーン・コンクールでピアニスト、辻井伸行さんが優勝したのを受け、
全盲ピアニスト辻井さんのCD(エイベックス)に注文殺到とおなじパターンかもしれない!?


この「俺歌」の現象が辻井さんのとチョッと違うのは・・ここから

最初はスポーツ紙などで大きく報道され、リリース直後こそ『俺歌』は
アマゾン・オムニバス、コンピレーションランキングで2位に入るなど好調な売り上げを見せていた。

そして現在もなお、毎日4桁のバックオーダーが入っているという『俺歌』。

売れているのは間違いないのだが・・・、
奇妙なことにオリコンやamazonのチャートに入ってはいない。
いや、入ってくる気配すら感じられないという。

私は思うのだが・・・

流通は暗黒大陸という古典的な話になるのだが・・

レーベルはCDショップでの流通、書店での流通、amazonでの流通など
過去からの流通ルートを対象にマーケティングをしかけ、実績データを
WEBマーケティングとしょうして分析するのだろう

だが、美容室大手に直販したら一気に数百枚はCDが売れるかダウンロードされる。
弱小パチンコ店が仕入れたら、そのルートは、個人運営のネットショップからか?
はたまた場末の飲み屋が仕入れているのか?

わたしはインターネットの奥深さ、発展の広がりを
いかなるマーケッターも見据えてはいないと
おもっている。

こんな不況でもヒット消費(商品)はあるのだ!