ひとつひとつが、彼の背中を、そっと押す。
境界は、その先にあるもののに引かれて越えるのがいい。
背中を押されるのではなくて。
ずっと、そう思っていた。
だから
どうしてもタラレバが顔を覗かせて
言葉にすることが憚れたソチの頃の思い。
だけど
すべてのことに意味がある――彼の変わらぬその「在り様」に
苦いタラレバを、戯言と笑いとばせる時がきた。
一年かかったけれど、でも、たった一年で、という気もする。
すべてのタラレバを置いていこう。
これからの彼を追うのに
そんなもん負ってる余裕なんてないから。
楽の彼を見届けたあとに。