経皮毒メモ
〜トンプソン真理子さんより〜


ー 化粧品に入っている 危険な化学物質5選 ー


2020年6月11日、
カリフォルニア州下院議会はパーソナルケア商品に含まれる有毒化学物質の使用を規制する法案を可決しました。これは、化粧品によく使われている12の有毒原材料を禁止するもので、それにはホルムアルデヒド、水銀なども含まれます。ちなみにこの法案は、超党全会一致(54-0)で通過しました。
成立すれば、カリフォルニア州は国内でこれを制定した初の州になり、すでに美容製品での化学物質が禁止されているヨーロッパを追いかける形になります。

化粧品内の化学物質は、以前から乳がんとの関係が取りざたされていますが、未だに入ったものが普通に売られているのが現状です。もしカリフォルニア州がこの法案を可決すれば、化粧品会社はカリフォルニア州の基準に合わせた商品を作らざるを得なくなり、これは化粧品業界での大きな変化になります。

ちなみにカリフォルニア州は、すでにProposition 65という厳しい食品添加物規制法もあり、非常に意識が高い州として有名です。(それでいくと、日本のスナック菓子はほとんどすべてアウト、となることは以前にお伝えした通りです💧)

私たちは、口に入れるものにはまだ注意を払いますが、こと体につけるものとなると途端に無頓着だったりします。しかし、皮膚は実は、体最大の面積を持つ「器官」なのです。(はい、皮膚表面から入れたり出したりしている器官です!)

ですので、そこに付けるものにはもっと細心の注意を払ってほしいし、売る側も消費者に責任を持てる商品だけを売るべきだと思います。



「避けるべき」5つの化学物質


♦ パラベン(パラオキシ安息香酸エステル)

パラベンは、保湿剤、ヘアケア製品、化粧品によく使われている防腐剤で、菌やカビの発生を防ぎます。しかし問題は、パラベンが環境ホルモンとして、乳がんや生殖器に毒を蓄積する可能性があることです。(この物質は実際、乳がんの腫瘍生検で見つかっています)

ヨーロッパでは2012年にその使用が禁止されていますが、日本ではまだまだスキンケア化粧品、ボディ&ハンドケア製品、メイクアップ化粧品、洗顔料&洗顔石鹸、日焼け止め製品、洗浄製品、シート&マスク製品などあらゆる製品に汎用されています。その強力な抗菌力から、私たちの大切な常在菌まで殺してしまう点も短所です。

 
♦ フタル酸エステル Phthalates

フタル酸は、プラスチックに入っている可塑剤で、ローションやマニキュア、香水、ヘアスプレーなどにも広く使われています。研究では、フタル酸を多く摂るとヒトの精子にDNA損傷がみられたそうです。また、他の細胞のダメージとも関連があるようです。


フタル酸は、原材料欄ではただ「香料」と書かれていたり、記載自体されていないこともあるようです。これは、化粧品会社を守るための法の抜け穴だと指摘されています。

♦ ホルムアルデヒド Formaldehyde

これもマスカラ、マニキュア、洗剤などに入っている防腐剤で、「シックハウス症候群」を引き起こす物質としても有名です。菌の増殖を防ぐために使われますが、発がん性物質と見られています。また、肌に刺激があるのでアレルギー反応を起こしたり、免疫系に悪影響を及ぼしたりします。

♦ 合成着色料

化粧品のきれいな色は心を浮きたたせてくれますが、それは石油やタール(石炭)由来のことが多いです。それらは発がん物質として、ADHDとの関係性も言われています。ヨーロッパでは食品やボディケア商品における人工着色料の使用は禁止されています。


日本で現在使用が認められているタール系色素は、赤色2号・3号・102号・104号・105号・106号、黄色4号・5号、緑色3号、青色1号・2号と、これでも大分減った方ですが、海外ではすでに禁止されているものも多く、いつなんどき「やっぱりこれもアウトでした、テヘペロ♪」と言われてもあわてないように、普段からこれらの着色料の入ったものは避けるようにしましょう。


♦ 日焼け止めに入っている化学物質

紫外線を吸収する化学物質オキシベンゾンは、日焼け止めに使用されますが、肌の上で化学反応を起こすのでアレルギーになりやすくなります。また、環境ホルモンの害が指摘されています。

合成日焼け止めの他の成分では、ベンゾフェノン、PABA(パラアミノ安息香酸)、アヴォベンゾン、ホモサラート、エチルヘキシル・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(ethylhexyl methoxycinnamate)などが体に細胞ダメージやガンを起こす可能性があります。これらは環境にも優しいとは言えず、サンゴなど多くの生物に有害です。
 

もちろん、強い日差しからお肌を守ることは大切ですので、日焼け止めを選ぶなら亜鉛(zinc)や二酸化チタン(titanium dioxide)の入ったブランドを探してください。これらは、実質的にUVブロックしてくれますし、肌にも吸収されません。また、ビーチで泳ぐときは、サンゴ礁にも安全な「Reef-safe」のマークがあるかを確認してください。
 
 
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