(重力の解放)

 束縛、規約から自由になるということである。

※氷、凍った/freeze→free/自由

 燃え落ちる(「丘の幻惑」)

 flare down→freedom/自由

 どしどし/freely→自由に(「丘の幻惑」「コバルト山地」)

賢治作品に於いてすべての道は「自由」に通じるのだと思う。

 例えば「小岩井農場」という詩、パート九で終わっているが行きつく先は「十」→自由ではないか。

 

 二重の風景(二重の見識)というくらいだから、あらゆる言葉は隠喩に満ちており、三次空間では推し量れないトポロジーの世界である。

 

 これはこれ

 惑う木立のなかならず

 しのびをならふ

 春の道場

 

※これはこれ/apart from this→ aperture/穴、開口

 惑う/lost→Lust/欲望

 木立(林)/grove→Globe/地球

 しのび/spy→sky/空

 ならふ/follow(後に続く)

 春/Haru→Halo/日輪

 道場/fencing hall→fencing holl/囲いの穴

《これは開口、欲望の地球ではない、空に続く日輪の囲いの穴、死の入り口である》と読めるのである。