『屈折率』

 

 七つ森のこつちのひとつが

 水の中よりもつと明るく

 そしてたいへん巨きいのに

 わたくしはでこぼこ凍ったみちをふみ 

 このでこぼこの雪をふみ

 向ふの縮れた亜鉛の雲へ

 陰気な郵便脚夫のやうに

    (またアラツデイン 洋燈とり)

 急がなければならないのか

 

漢字(七森水中明巨凍雪向縮亜鉛雲陰気郵便脚夫洋燈急)を音読みにし、もう一つの文章に置き換える。

 

《死地の真(まこと)

 推しはかる宙の冥(死後の世界)を虚しく問う

 講(話)には考えが宿る

 吾(わたくし)は掩(隠して)運(巡らせている)

 隠した記は幽(死後の世界)の弁(言葉)である

 客(旅人)は普く陽(光)である等(平等)を究める》

『屈折率』とは冥府(死後の世界)と現世の空間の密度の差異だと考える。

 

 

   『くらかけの雪』

 

 たよりになるのは

 くらかけつづきの雪ばかり

 野はらもはやしも

 ぽしゃぽしゃしたり黝ずんだりして

 すこしもあてにならないので

 ほんたうにそんな酵母のふうの

 朧なふぶきだすけれども

 ほのかなのぞみを送るのは

 くらかけ山の雪ばかり

   (一つの古風な信仰です)

 

漢字(雪雪野黝酵母朧送山一古風信仰)を音読みにし、もう一つの文章に置き換える。

 

《説(話)を設(こしらえる)也

 要の講(話))を模(手探りすること)がLaw(律)である。

 総てSun(太陽)の説(話)であり、逸(隠して)己(わたくし)は普く真(真理)の講(話)をする》

『くらかけ山』は表明である。