月刊「ぺるそーな」11月号、黒岩祐治さんのコラムより | 旧ブログ

月刊「ぺるそーな」11月号、黒岩祐治さんのコラムより

秋晴れの朝、カラスが目の前に飛んできて
カーカーカーと冴えた声でご挨拶。
写真にとったらちゃんとおすましの横顔。

さて月刊「ぺるそーな」11月号が発行されています。
いつもどおり http://www.hamadamakiko.com
から無料でお読みいただけます。

黒岩祐治さんはいつも報道の質を考えて戦うキャスターです。

月刊「ぺるそーな」11月号、
先の総裁選で黒岩さんの虚しい努力の模様です。

曰く、「・・・しかし、実際に5人の候補者が一同に
顔を揃えての本格的論戦が始まると流れは
変わるかもしれないと私は思っていました。

役者は決して悪くはありませんでした。
総理就任を前にして早くも国民的人気者に
躍り上がったかに見えた麻生氏。

石原ブランドだけでない、
若手論客としての存在感を示した石原氏。
防衛オタクと思いきや、・・・

老壮青に女性もいて、
総裁選を華々しく見せるためのキャスティング
としては最高でした。

5人が大型バスに乗り込んで遊説に
向かう様は、麻生一座の興行という風情でした。

この勢いでそのまま麻生政権が発足すれば、
もしかしたら自民党の思惑通りになるかもしれない……。
私自身もそう思った瞬間がありました。

ところが、視聴者の視線は終始、冷たいものでした。

9月14日、21日と二回にわたって放送したものの、
視聴率は普段の番組よりも低かったのです。

麻生氏の圧勝が早くから伝えられ、
結果の分かった出来レースという印象を与えた
ことはあったでしょう。

しかし、実際に5人の討論を仕切った
私の立場から言えば、論戦そのものが
全く面白くなかったということも影響しているように思えます。
 
彼らは実際に論戦が始まった途端、
あえて対立を避けることに全力を注ぎ始めました。
論戦というのは他との違いを強調することにより、
白熱してくるものです。

・・・石破氏の経済政策がよく分からなかったために、
私はこのマトリックスを示して、
彼の立ち位置を質問しました。

これが番組における総裁選の本格論戦の最初の質問でした。
彼はこう言いました。
『マスコミはすぐにそんな風に面白おかしく
議論しようとする。我々はそもそもみんな
同じ自民党の政治家なのであって、
そんなに政策の違いはないんだから』
 
違いがないのなら何を論議しようというのでしょうか? 
他候補の主張も政策の違いのなさを強調するものばかりでした。

『・・・あれもこれもということ。
マスコミが違いを煽っているだけ』
 
各候補はいっせいにマスコミ批判に論点をすり替えたのです。

そもそもメディアを利用しようとして躍起になっていたはずなのに、
肝心の政策論争になるとそのメディアを批判する
というのはどういうことなんでしょうか? 

・・・代表選挙をしなかった民主党と
同じことになってしまうのではないでしょうか?・・・」と。

以下ぜひ黒岩さんの「ぺるそーな」本文のご一読を。