九献は銀座・金春通りにあります。
金春通りは銀座の最後の砦のように思います。
ここには
私の好きなお店が今でも沢山残っています。
陶器の東哉さん、
ぞうりと足袋と小物の伊勢屋さん
バリバリの為替ディーラーだったお嬢さんが
今は着物で若女将をしています。
九献の安藤さんは一人で黙々と料理をつくります。
朝ドラに八重膳の人々、
ここで修行した本物の和食職人です。
彼が料理をじっと一心に作る顔、
昔かたぎの職人のいい顔です。
そして彼が選んだおくさんが彼らしさを際立てる、
二人の働くようすを眺めても楽しい小さな割烹です。