普天間基地問題で揺れる日米関係
日本にとって最大の同盟国アメリカ。
その対日不信がピークに達しようとしている。
沖縄の米軍基地移転に関し、事前の根回しの無いまま、八方美人ぶりを発揮してきた鳩山総理は結局、八方ふさがり状態に陥ってしまった。
沖縄の人であろうと、徳之島の人であろうと、はたまたアメリカのグアムの人であろうと、とにかく相手の心に訴える努力を一体どこまで積み重ねたといえるのか。
「腹案」をちらつかせるだけでは、不信感を増幅するだけである。
グアムやサイパン、そしてテニアンですら、沖縄からの海兵隊の移転については、賛否両論が巻き起こり、今年に入ってから既に数十回の公聴会が開かれている。
沖縄で火のついた、不信と怒りの炎は、アメリカにも飛び火してしまった。
そんな中、アメリカ国務省のデービット・マークス氏の発言は、問題解決への糸口を示唆するものがある。
「交渉がこじれた時には、原点に立ち返ることが何よりも大切。日米同盟関係を支えているのは、結局人と人との信頼関係である。trustできる関係は互いに言葉にどれだけ魂を込めているかだ」と述べている。
オバマ大統領とのわずか10分間の夕食会談で、“愚かな総理”と烙印を押されてしまった鳩山総理。
例え1分でも、相手の心を掴む気迫があれば、ここまで日米関係が悪化することは無かったに違いない。