母親はパートを辞めて 父親のお世話をしたり、家事を中心に毎日動いていた。
ただ 我が家は持ち家ではなく賃貸マンション。
家賃もかかる。
父親は元々胃腸が弱かったのもあって早期定年退職していて、退職金はもらったらしいのだけど、それも使ったら減ってしまう。
なので母親はパートに出ていたのだ。
おばあちゃんは年金が少し入るけど。
私はおうちに3万とか入れてたけどお兄は入れてなかった。てゆうか三万でも少ないよね。
そんなこんなで
パートを辞めた母親はなんとか少しでも生活の足しにするために内職を探していた。
最初、シールをOPP袋に入れる内職とか、よくある普通の内職?をしていたのだけれど。
せっかく仕上がったものも母親が家事をしている隙にお父さんが漁ってしまっていたり
それでお母さんは怒って
おとうさんも逆ギレして。
正直、単価も低いのに見合ってなかった。
なのですぐやめた。
お母さんは、芸能人のインスタグラムを見るのが実は隠れた趣味で。
家事とお世話の合間に、
すてきな俳優さん、女優さんの投稿やライブを見るのがささやかな楽しみだった。
そんなある日、芸能人ではないけれど、とてもキラキラしていて素敵な女性をみつけたらしく、母は興奮していた。
なんでも、一般人らしいのだけれど、自分より少し年下くらいの女性なのに
肌もとても綺麗でスタイルも良くてオシャレ。
ステキなホテルでのディナー、一流ブランド品、
ブランド品の化粧品。
憧れの眼差しで見ていた。
年齢がそこまで変わらない女性、というところがまたポイントだったみたい。
「いいわねえ、私ももう少し身なりにお金かけられたら良いんだけど…」
その女性に憧れた母は
毎日投稿を見ていた。
ある日、母のLINEが鳴って
母にスマートフォンを手渡そうとすると
通知画面が見えてしまった。
するとLINEの送り主の名前が
その憧れていた女性の名前だった。
えっ!?!?
同姓同名?なに?
「ごめん、見るつもりなかったんだけどそのLINEの人、もしかしてインスタのあの人?」
すると母親は、そうなのだと言う。
なんでも彼女は何かの教室?みたいなものをしているらしく、母親もお世話になることにしたのだそう。
「ふーん」
まあ私は 母親が嬉しそうにしているし
そのまま放っといたんだ。
でもこれ、なんだったかって。
バイナリーオプション。
インスタグラムで憧れていた女性は
バイナリーのレクチャーをする人、だったのだ。