「お客様ご来店でーーーす!!」









「ルイ君!!!」  
 

「さとみちゃん♪」







私はまたルイ君のところへ会いに来てしまった。








とにかく



とにかく会えて嬉しかった。







ただ今日は なんだかルイ君、忙しそう。



ごめんね、ちょっと行ってくるね、と言い
すぐに席からいなくなってしまう。







…忙しいのか…。。







寂しかったけど がまん。









「ごめんね!お待たせ!」


…ううん。






「あっちの卓で、シャンパン入れてもらっちゃったから、行かないわけにいかなくて。 ごめんね。」







…そっか…。



そうだよね。お仕事だもん。




…。




……………。







「…カードって使えるかな…?」





「?使えるけどなんで?」






「わたしも、シャンパンいれるよ。」










私は少しでもルイ君と一緒にいたかった。







少し勇気はいったけど…






「ルイ君には感謝もしてるし、出会えて良かったと思ってるから。今日はシャンパン飲もう?」




「さとみちゃん、本当にいいの?お金大丈夫なの?」





「うん、大丈夫。今日はとりあえずカードで払うけど。笑」









ぽんっ!!!






「さとみちゃんとルイくんの出会いに、乾杯♡」




はじめて入れたシャンパン。




ルイ君は嬉しそうに飲んでいた。







その笑顔が愛おしかった。





…幸せだな…。









…そろそろお店の営業時間もおわり。





「ルイ君、今日は一緒にゴハン行ける…?」







「ごめん…! 今日は先約があって… ごめん!!」





…。そっか…。






なんかとても寂しかったけど…



その日はそのままバイバイした。





…。   





でも私はなんだかまだ家に帰りたくなくて。




近くのカフェでお茶してから帰ることにした。









…ふぅ…。






ゴハン行けなかったのは残念だったけど…

またルイ君に会えて癒されたな。




幸せだった…。。






今日は10万円も使っちゃった…。。



でも、記念だし、今日だけ。良いよね。


まだ少し貯金、あるし。








そんな事を考えながら

私はラテを飲みながら、街行く人たちをボーッと眺めていた。









そこに飛び込んできたものは








仲良さそうに話しながら歩くルイ君と



私より少し年下くらいの女の子の姿だった。








…えっ。



  





あ!!!!!



そういえばあの子お店にいた…。

 




そっか




今日は別のお客さんとゴハン行くのか…







…………。












!?!?!?!?


まって。










…ホテルとか…行かないよね?













私の中で




寂しさのような

焦りのような

怒りのような



よくわからない感情が沢山渦巻いた瞬間だった。